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マーク君の学園生活  義父は英雄 義妹は聖女 叔父は宰相やってます  作者: お冨
第九章 修学旅行

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閑話 代官グレーン・スミス

 ちょっと代官のスミス氏の心情を書きたくなりまして、閑話になりました。短くて済みません。


 誤字報告、いつもありがとうございます。


 ランドール伯爵家の若様が、無事にマイヅルから出立したと連絡が来た。

 学園の修学旅行、つまりレポート提出前提の学生旅行だ。目的地はダンジョンということで、建設中の領都はスルーしてくれた。

 正直、助かった。今の状態の領都をお見せするわけにはいかないからな。


 いや、若様だけなら問題ない。いずれ説明することになる。早いか遅いかの違いだけだ。

 だが、学生とは言え部外者に見せるわけには行かない。誰もが閲覧可能な学園のレポートに記載されるなど、()ての(ほか)だ。


 領都の建設は、 聖女様の神託を元にした神の御業が振るわれている。只人には衝撃が大きすぎて受け入れられないだろう。

 完成してしまえば、こういうものだと受け入れられるだろう。建設技術がどれほど異常か、専門家でなければ判断できまい。


 ダンジョンは騎士団の調査が終了して、ランドール伯爵家へ正式に下賜されている。騎士団が引き揚げた後は、民間組織の管理に移行した。

 その名は探索者ギルド。聖女様の命名だ。

 探索者もギルドも耳慣れない単語だが、さぞかし由緒ある名称なのだろう。


 組織の(おさ)の名称はギルドマスター。これも聖女様の命名だ。

 前例がない? 珍妙な名称? 威厳が足りない?

 そんな益体(やくたい)も無い不満など、蹴散らしてくれるわ。聖女様に対し(たてまつ)り、不敬である。


 そもそも、聖女様は国王陛下が膝を折られる方。臣下一同、(こうべ)を垂れてしかるべし。

 いっそ聖女様にご即位願いたいところだが、ご意向を無視して押し付けるわけにはいかぬ。ましてや、婚姻により王家に取り込むなど不遜(ふそん)の極み。


 ランドール子爵家を聖女様を輩出した功績で伯爵に陞爵したが、それでもまだまだ足りぬ。

 行く行くは侯爵、いや、せめて公爵にまで引き上げねば。伯爵領の発展は急務だ。


 完璧な都市計画の領都、国際貿易港、そしてデパ地下ダンジョン。

 広大な農地の開拓に王都までの街道整備。

 ふふふ、辺境の無人地帯に一から造るのだ。空前絶後の大仕事よ。


 早々に代官の職を得たのは僥倖(ぎょうこう)だった。聖女様のため、この身を捧げましょうぞ。









 本編では、オスカー君を振り回していたグレーン卿。ランドール領発展の立役者ですが、本人の本音は書いたことが無かったなーと思い至りまして(笑)


 常識人では有るんですが、ミリアちゃんのことになると聖女様命で過激になります。どんどん口調が硬くなるというか、韻文調になるというか、爺むさくなるというか。


 公爵家嫡男から伯爵家の家臣になったわけですから、一般的には没落というか凋落です。

 が、しかし。

 本人としては、王家より高位の聖女様の側近くに仕える方が栄誉。後悔は微塵もありません。


 ちなみに、他の侯爵家や公爵家からは、あいつ抜け駆けしやがってと恨まれてます(笑)


 お星さまとブックマーク、ありがとうございます。



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[一言] 聖女崇拝隠れ過激派やなあ(棒
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