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マーク君の学園生活  義父は英雄 義妹は聖女 叔父は宰相やってます  作者: お冨
第三章 Aクラス

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その証言 矛盾あり

 第二王子殿下、身分序列外と言いながら、王家を前面に出してきました。体格の良い男子生徒が女子を取り囲む図って……。

 食堂中の視線を集める中。わなわなしてた女が、ガタンと騒音付きで立ち上がった。


 ここは貴族学園。女子は行儀作法が必須授業で、平民であろうと、それなりの立ち振る舞いを身に着けている。公共の場で大きな音を出すのはマナー違反、下品なふるまいという共通認識がしっかり根付いているのに。


 わざわざ自分でヘイト集めるなんて、馬鹿なのかこの女。ああ、馬鹿だったな。


「ごまかされてはいけませんわっ。マーク様は家を乗っ取られているのですわ。マーク様は当主に成りたいのでしょう。子爵家を守りたいでしょうっ」


「聞き捨てならないな」

 女の言葉を遮ったのは、第二王子殿下だった。


「軍務の関係上、オスカー卿に無理を()いて子爵家当主に就任してもらったのは、我が王家だ。オスカー卿が子爵家後継者のまま、マーク卿の成人を待ちたいと望んでいたのは周知の事実。今でも、あくまで中継ぎ当主としてマーク卿に家督を譲る日を心待ちにしている」


 殿下、ありがとうございます。はっきり明言して下さって。


「いいえ、いいえっ。マーク様のご両親が亡くなったのを良いことに、家に乗り込んで来たではありませんか。絶対、乗っ取り目的ですわっ」


 目の前が怒りで真っ白になった。何てこと言うんだ、この女っ。


「ほう、マーク卿のご両親が亡くなったと。その言葉、偽りはないか」

「勿論ですわ」

「ふうん。君は嘘つきだと自白しているんだけど、自覚は無いのかな」


 殿下がゆっくりと立ち上がられた。

 側近の方三名も後に続く。僕だってこんな女の隣にいつまでも座っていたくない。


「な、何ですの」

 女がじりじりと後ずさる。


「マーク卿のご生母は、立派に生存されている。亡くなられたのは父君だけだと、知らなかったのかな」


 女がこれでもかと目を見開いた。






 別室に移った女、特待生マリアは、憑き物が落ちたように大人しくなった。

 ボソボソと自供した内容は、呆れるもの。


「昔から、夢で見てましたの。学園でコウリャクタイショウが居て、イベントをこなすと素敵な恋愛が出来ますの。夢の通りにしてたのに、何故かうまく行かなくて。わたくしがヒロインの男爵令嬢じゃないから仕方ないのかしらと思っていたら、夢で出て来たマーク・ランドール様が入学してらして。やっぱり、夢は本当のことなんだって思いましたの」


 夢と現実を混同するなんて、やっぱりこの女は馬鹿だ。


「夢の中のマーク様は、意地悪な叔父夫婦に虐待されてて、子爵家から追い出される寸前で。ヒロインの男爵令嬢に心を癒されて恋に落ちますの。その後、お母さまのご実家に迎えられて、叔父夫婦にざまぁしますのよ」


 その話はもう断っている。母上は女伯爵にならない。ずっと絶縁状態だったのに今更呼び戻そうなんて、そんな虫の良い話に乗るものか。


「なるほど。ちなみに、君の夢の中のヒロインと言うのは、どんな女性かな」


 殿下の問いに、女は素直に答えた。


「元平民で、大商会の娘ですわ。経済貢献の功績で男爵に叙爵されて男爵令嬢になりますの。成り上がり貴族と馬鹿にされて、いじめられて。コウリャクタイショウの男性に見初められて幸せになりますのよ」


「なるほど。ちなみに、その大商会と言うのはツオーネ商会かな」

「ええ、そうですわ。でも、現実にはそんな商会は無いし、ヒロインのミリア・ツオーネ男爵令嬢も居ないし」


 何だそれは。

 ツオーネ男爵家は、ニーナ義母さんの実家じゃないか。

 ランドール家に来る前のミリアは、ミリア・ツオーネ男爵令嬢だった。何か関係あるのか。





「どうやら、確定のようだね。君は転生者だよ。それも不完全な記憶を持った。君が見ていた夢と言うのは、神代古語で書かれた物語の内容だ。君の前世は、神代古語の研究者あたりだろうね」



 殿下、どういうことか、しっかり説明してください。




 ふいー。ここまで本編のキャサリン義姉さん出さずに引っ張るの、地味に大変でした。

 ニーナ義母さんを前面に押し出して、キャサリン母上に話が行きそうになると、不自然にならないように話を逸らして。うん、頑張った(笑)


 マーク君が貴族の教養を身に着けたのは、伯爵家四女のキャサリン母上から。なので、バルトコル伯爵家仕込みの知識をマスターしてます。


 お星さまとブックマーク、よろしくお願いします。

 次話は、王子殿下の薀蓄炸裂予定。こじつけと辻褄合わせのお冨、頑張ります。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新お疲れ様です。 [一言] この子もアシスタントとして雇用すれば如何?
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