ココisドコ?(1)
『鬼灯先生!原稿まだですか!』
「分かってますよ!切りますね!じゃっ!」
『ちょ!ほお…』
ブッ
ヤバい今月の原稿まだ出してなかった!
急げ、急げ!
プルルルル
また……編集者からか……
「はい…もしも『ねぇ?私と遊ぼう?』
誰だろう?編集者の人じゃない?
なんだろう……何処かで聞いたことあるような……
最近聞いたはずなんだけどな……えっと……
そう、僕が考えていると……
[ねえ……僕のことワスれナいでヨ!!]
目の前に人間ではないリキさんがいた。
「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーッ」
僕はベットから飛び起きた。
はぁはぁ……
……夢……か…そうか、夢か
あー、長い夢だった。実際にあんな生物いないもんな。
あー良かった……ってことは、あの男も…
バン
突然ドアが開いた。
「俺は夢じゃない」
「ぎゃーって、俵抱きした人!
ってことは……現実だ!!」
最悪だ……夢であって欲しかった(泣)切実に!!と言うか、そもそも自分の家のベットじゃない地点で気付けばよかった……。
今思ったんだか、俵抱きした人前髪長くない?
僕を俵抱きした人は、黒髪で瞳の色が赤色で片目が長い前髪によって隠されている。……地味に黒パーカーが似合っている。色的にも…………厨二病か?
「今、失礼なこと考えただろう」
ギクッ
なぜわかった。前髪君
「お前……顔にですぎ、分かりやすい」
「へ?そんなに顔に出てましたか?」
「あぁ……さて、これからお前に会わせたい人かいる。
お前が寝過ぎたせいで待たせてるから早く行くぞ。」
欲しかったに会いたい人って?……ここでの知り合い居ないぞ?……まぁ、でも“ここ”のこと知りたいし……
「分かりました。……前髪君」
「俺は前髪君じゃない!
……ほら行くぞ!」
スタスタ
「ちょっと!待って下さいよ!」
歩くの早!
最初にいた部屋から出て歩いていて気づいた事はこの家?は西洋の作りであってとても古いような感じにあるがどこか真新しい感じがある。しかも洒落ている。
アンティーク系の家具があってさらにこの家?の良さを引き出している。
しばらく歩くと大きなドアにたどり着いた。
……馬鹿みたいにデカい…
“ここ”家?じゃなくてやっぱりお屋敷なのかな?
ドアの前に立つと前髪君はドアをノックした。
コンコン
「俺です。…入りますよ“ココノさん”」
“ココノさん”……一体誰なんだろう……
ガチャ
ドアを開けると、とても広い部屋、いやホールについた。
周りにはたくさん本棚があり、机にも本がたくさん積まれている。そして、奥の方に誰かいる。手に本を持っているだと言うことはさっきまで本を読んでいたのだろうか。
「ココノさん、すみません。遅れました。
……新入りが寝坊してしまって……」
「いいよ、いいよ。“”ここ”に来たばかりだし疲れているのもしょうがないよ。」
「そうですか。」
「レイ君、ありがとうね。」
“ココノ”と呼ばれた人はメガネをかけていて、黒髪で長い髪を下の方で結んでいる。……女優さんに負けないくらい髪の毛が綺麗だ。中世的な顔をしているが声からして男だろう。シャツにカーディガンと言うシンプルな格好をしている……
格好からして頭が良さそうだ……
「あの……すみません」
そろそろ、色々聞きたいんだが……
「あっ、そうですかね。すみません。
初めまして…僕は“ココノ”と申します。
新しくこの世界に来た方ですよね……?
僕は長くこの世界にいるので分からないことがあったら
質問してくださいね?」
なにを言っているか、分からない所があるがひとつ分かるなら……絶対優しい人だ!!
自己紹介してもらったから、僕もしないと……
「えっと僕は…………あれ?」
リキさんの時と同じように……名前が思い出せない……
名前の事となると頭に靄がかかったように思い出せない。
「……この世界に来た奴は……全員名前を忘れるてしまう」
えっ……あっ、だからリキさんの時も思い出せなかったんだ。納得した。教えてくれてありがとう、前髪君。
「おい、考えるのは、自由だが口にはだすなよ?
俺は前髪君じゃない」
うっかり、声に出ていたか……
「失礼」
さっき、ココノさんに教えてもらったことを考えると……不思議な点がある。
“世界”?どう言うことだろう。確かに、リキさんに出会う前まで確かに東京にいたが……
考えても全然分からない……