ショウの謁見
城についたショウは謁見室に通される。
緊張に固まりながらも、ルーズ王と謁見する。
「おお、ショウよ、よく来たな、ルクスは元気にしておったか?」
「はい、ルクス様はヨシノブさんを支えて、頑張っておられます。」
「うむうむ、それは良かった、して、ヨシノブの使いと聞いたが?」
「はい、まずはこちらを。」
ショウはルクスからの手紙を渡す。
其処にはヨシノブがマルドラド王国で領地を得て、あらたな基地を建設したこと、それは自分達が知らない未知の物に溢れていることが記されていた。
「ほう、ヨシノブは領地を持たれたか、これはめでたい、ワシからも何か祝いを贈らないといけないな。」
ルーズは用意していた、騎士鎧、貴族用の礼服、マントを持ってきた。
ルーズは高価な物より、貴族として必要になるであろう物を贈る事にした。
「今後必要な事もあろう、これを届けてくれぬか。」
「ありがとうございます。ヨシノブさんも喜ぶと思います。」
「なに、他に何かあればいつでも頼ってくれ。」
「・・・それならば、あと二つお願いしたい事がございます。」
「ふむ、言ってみなさい。」
「まず、一つはヨシノブさんの元にいる兵士の家族をヨシノブさんの町に移住することを許して貰えませんか?」
「そんな事か、よかろう、ただし、家族が望む者だけだぞ。」
「もちろんにございます。」
「心配には及ばぬ事か、して
あと一つは?」
「この国の図書を調べさせていただきたい。」
「図書をか?」
「はい、自分を含め、同郷の者達の帰国の術を探したいのです。」
「帰国とな?」
ショウは自身の話を王に伝えた。
そして、自身はともかく女の子達を帰したい事を王に告げる、その為には自分もヨシノブもこの世界に残る気だと伝えた。
「勇者召喚にそのような事が・・・わかった、調べる事を許可しよう、司書にも協力させる、知りたい事があれば何時でも聞くがよい。」
「ありがとうございます。」
ショウは一度ヨシノブの元に帰りもう一度調べに来ると伝え、城をあとにする。