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異世界に飛ばされて  作者: Katty
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ユリウス王の帰還

「アレクよ、ご苦労だったな。」

ユリウスは帰還後、王都を取り仕切っていた、アレクに声をかける。

「陛下、私の力だけではありません、マルドラド王国、マインズ王国・・・の支援があり何とかやっておりました。」

アレクはユリウスとヨシノブの関係を考えて名前を出すのを控えた。


「そうか、両国には親書を送るとしよう。

それで、王都に食糧はどれ程ある?」

「1ヶ月分はございます。」

「少ないのぅ、何処から補給は出来ぬか?」

「王都は食糧生産力が少なく、地方から持ってこねばどうしようも無いかと。」


「だがな、他所も余剰分が無いのだ、何とかならんのか?

災害から今までやってきた、そなたなら良い手があるのではないか?」

ユリウスに言われても提供者のヨシノブは既におらず、更に貰える気はしなかった。

「それならば、隣国から購入なされては?」


ユリウスは渋そうな顔をする。

「その資金は如何する、王都の復興にも資金がいるのだぞ。」

「しかし、陛下、そうでなければ食糧が手に入りません。」

「だから、そなたに頼むのだ、災害後、王都に食糧が無かったのを如何に乗りきったのだ?」

「マインズ王国からの救援隊が融通してくれました。

当人は無償のつもりかも知れませぬが、何らかの恩賞を出すべきと進言致します。」

アレクはヨシノブに少しでも報いようとしていた。

そして、現在ある溝が埋まればいいと考えていたのだが・・・


「だから、その予算を何処から出す!王宮も損害が大きく、捻出する資金など無いのだ。」

今回の災害と先の戦の予算と賠償金もあり、ローラン王国の財政は火の車であった。


「しかし、食糧が無ければどうしようもありません。ここは災害に合わなかった地域に臨時税をかけ、予算を捻出してはどうでしょうか?」

災害の少なかった地域として最大の領地はマインズ王国の隣にあるバター伯が治めており、

其処はユリウスの妻、王妃マーガレットの実家であった。

「しかし、其処は妻の実家・・・いい顔はせぬであろう。」

ユリウスは妻の嫌がる顔を見たくなかった。


「国難の時です!王妃様といえど例外では示しがつかないでしょう!」

アレクの剣幕にユリウスは折れる。


「わかった、バター伯に伝えよう。」

しかし、ユリウスはアレクに約束したものの王妃の顔色をうかがい結局必要な分の半分しか要求しなかった。

そして、結局バター伯に要求した額を元に周辺貴族に臨時税を要求した為に、

各地の貴族に集めさせた臨時税は必要額の半分以下となっていた。


足りない分はアレクが何とかするだろうと考えて・・・



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