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異世界に飛ばされて  作者: Katty
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竜に会う

俺達は色々あったがひとまず基地に帰ってきた。

「ヨシノブさん、どうなりましたか?」

サリナが俺に駆け寄ってくる。

「実は・・・」

俺はサリナにタケフミの暴挙も含め話した。

「そんな事が・・・マイさん。」

サリナはマイを抱き締める。


「辛かったでしょ・・・我慢しなくていいの、今は泣きなさい。」

「ひっぐ、サリナさん、お兄ちゃんが、お兄ちゃんがぁ・・・」

サリナの言葉に感情が爆発したのかマイは号泣しだしたのだ。

それをサリナはただ黙って抱き締めていた。


マイの事はサリナに任せ俺はショウと話をする。

「ショウくん、今後の事を話したいがいいか?」

「はい。」

「俺はもう一度エルフの里に行き、竜のフェオンに会ってみようと思う。」

「ヨシノブさん、危険ではないのですか?」

「いや、対話できるぐらい穏和な竜だと聞いたからね、一度話して勇者と聖女について聞いてみるつもりだ。」

「それなら僕が行きますが。」

「ショウくんはマイちゃん達を見てくれないか?

色々あって大変だったからね、ショウくんも休んでいなさい。」

「僕は大丈夫です。」

「無理をしなくていいよ、今は休んでいなさい。」

俺はショウを基地に残し、エルフの里に向かう。


今回はルクスとルイス、両国の兵士達、俺の護衛の子供達と少し大人数での移動となる。


大型ヘリを呼び出し、エルフの里に向かうのだった。


「アルコさん、あらためて参りました。

これを皆さんでお食べください。」

俺は手土産に大量の菓子と酒を持ってきていた。


「お気遣い感謝します。

して、この度はどのような要件で?」

「フェオン様に会わせて貰うことは出来ますか?」

「フェオン様にですか?それならいつでもお会いできますよ、あの方は普段暇をしてらっしゃいますから、

異国の方との会話はきっとお喜びになられるでしょう。」


「そうですか、それなら早速お会いさせていただきます。」

俺は案内され、ルイスとルクスを連れてフェオンの元に向かう。


「おお、珍しい客人だな。」

「ばじめましてフェオン様、私はヨシノブと言います。」

ルイスとルクスも挨拶をかわす。


「うむ、客人よ、立ち話もなんだ座るが良い。」

アルコが席を用意してくれて俺達はそこに座る。


「して、何のようかの?」

「色々聞きたい事がありまして。教えていただけないでしょうか?」

「ふむ、暇潰しには良いかも知れん、言ってみると良い。」


「フェオン様は勇者や聖女について知っていますか?」

「異世界から呼ばれる者であろう、強大な力を与えられ世界を救う役目を神より与えられる者じゃ。」


「呼ばれた者が元の世界に帰る方法を知っていますか?」

「ふむ、たしか神がこの世界にくる時に宝珠を渡し、それに我等四竜と四獣が魔力を込めれば帰れると聞いたな。」


「渡される宝珠ですか?」

「うむ、それには神の力が宿っていてな、この地上にない物なのだ。」

「じゃあ、帰ることは出来ないのですね?」

俺は肩を落とす・・・


「なんじゃ帰りたいのか?ならば、宝珠を探せば良かろう。」

「えっ?でも、この地上にないのでは?」

「絶対にあるとは言えんが、今まで来た者の中には帰らなかった者、帰れなかった者もおる。

その者の宝珠が何処かにあるやも知れん。」

フェオンの話に帰還の夢が出てくる。


「ありがとうございます。フェオン様。

お蔭で同郷の者達を帰してあげれるかも知れません。」

「なに、たいした話でなくてすまんのう。

ここに宝珠があれば良かったのだが。」

「いえ、お話だけでもありがたいです。

そうだ、これはたいした物ではありませんがわずかながらの気持ちです。」

俺は竜といえば酒だろうと、日本酒を樽に入れ持ってきていた。


「おお、いい香りだなぁ!」

三樽持ってきていたがフェオンのサイズと合わない・・・

「すいません、もっと持ってくれば良かったですね。」

「なに、構わんよ。

こうすればよいだけじゃ、」

フェオンが光ったかと思うとそこには妙齢のグラマラスな女性がいた。


「なっ!人にもなれるのですか?」

「うむ、長く生きておると色々出来るようになるのでな。

さて、味わうとするか、ヨシノブよ、折角だ付き合え、そこのルクスとやら、とルイスは少し小さいか、アルコ、果実水を持ってくるのだ。」

俺達はフェオンと盃をかわすのだった。

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