状況確認は程々に
島に帰る頃にはエーリヒも少しへばっていた。
「エーリヒ大丈夫か？」
「問題ないです・・・」
「無理するな、今日はゆっくり休め。」
「はい・・・」
俺はエーリヒを官舎まで連れていき、休ませた後、サリナに報告に行く。
「サリナ、片付けてきた、取り敢えず暫くは大丈夫だと思う。」
「お疲れさまです。でも、良かったのですか？
相手は大国ですが。」
「かまわない、子供達に襲いかかる者に加減はしないよ。」
「ヨシノブさんが大丈夫ならいいんです。」
「それで、二人は大丈夫かな？」
「はい、今は二人で部屋で休んでいますよ。」
「そうか、なら少し様子を見て来ようかな。」
俺は二人がいるショウの部屋を目指す。
「あれ？ヨシノブさんどこに行くのですか？」
途中、マイとカエデに会う。
「ちょっと、ショウくんとミキさんの様子見に行くけど、二人も一緒に行く？」
「はい、私も気になってましたから一緒に行きます。」
マイは直ぐについて来ると言ったが・・・
「あの～みなさん、今は行かない方が・・・」
カエデは否定的だった。
「カエデ？何で？二人が心配じゃないの？」
マイはカエデの言葉に不思議そうにしている。
「心配だよ、でもね、ほら・・・」
カエデは言いにくそうにしている、
「でも、じゃないよ、一緒に行こ！」
マイはカエデの手を引きつつ、ショウの部屋を目指した。
「ショウくん、いる？」
俺はノックしたが反応が無い、
「ほら、ヨシノブさん、留守なんですよ、さあ、一度帰りましょ！」
カエデはすぐさま離れようとしてくるが・・・
「いや、何かあったらいけないからね。
中に入るよ。」
「だ、だめですって！待ってください！」
カエデは俺の手を引き、止めようとするが俺は扉を開ける。
幸い鍵はかかってなかったが、奥から荒い息づかいが聞こえてきた、
「ショウくん！大丈夫か！」
俺は音の聞こえた寝室の扉を開けた！
すると・・・
ショウがミキの上に裸で乗っていた・・・
「・・・と、取り込み中だったね、ごめん！」
俺はそのまま扉を閉めるが・・・
「きゃぁぁぉぁ！！」
「うわぁぁぁぁ！！」
ショウとミキの悲鳴が木霊する。
「な、なんでヨシノブさんが！」
「ちょ、ちょっとカエデ！見た！見たよね！」
「ごめん、ミキ止めれなかった。」
カエデは申し訳なさそうに扉越しに謝る。
「な、なに？何があったの？」
マイは事態が飲み込めてないようだ。
「マイもいるの？ちょっとなんでよ！」
「ミキひどくない？私がいたら悪いの？」
「マイだけじゃないよ！カエデもヨシノブさんも悪いよ！」
「ちょっとミキ何を言って！・・・ってカエデ引っ張らないでよ。」
「マイ説明してあげるから、少し外に行こうねっ！」
マイはカエデに引きずられ、部屋の外に連れ出された。
「ごめんよ、俺も出るよ。
落ち着いたら、あらためて話そう。
じゃあ！」
俺も外に出るのだった・・・
