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異世界に飛ばされて  作者: Katty
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子供達

ショウから子供を雇って欲しいと言われた時は驚いたが、悪くないと考えていた。

子供達なら柔軟に機械を使えるかも知れないし、

食べさせる食事にはいくらでもでる食堂がある、あとは子供達がどんな子達かだが、それは会ってみるまでわからないだろう。


俺は到着を待つ間、基地に寮を建設する。

官舎じゃなく、寮を選択したのは、

集団生活をおくってもらい、色々教育しようと思ったからだ、

一人立ちする時には官舎に移って貰う事にする。


そして、子供達を連れたショウが帰ってきた。

「ヨシノブさん、ただいま戻って来ました。

子供達を受け入れてくれてありがとうございます。」

「ショウくん、気にしなくていいよ、感謝するのは俺の方だよ、子供達に挨拶するかな。」


俺は子供達達に挨拶するが、子供達の中には反発する子も多かった。

「いやなら送るから帰ってもいいよ、でも、此処にいるならお腹一杯の食事と住む場所をあげるよ。」

反発する子達も考え始め、それぞれが仲間と相談し始めた。

「なに、無理な事は言わない少し住んでみないか?

帰りたいならいつでも言うといい、送り届けてあげるから。」


子供達の代表なのか勇ましそうな男の子が前に立ち、質問してきた。

「本当にお腹一杯食べれて、住む所をくれるのか?」

「それは約束するよ、船の中でもちゃんと食べれただろ?

ただ、一つ約束してくれ、この基地に住む仲間を傷つけない、それは心も体もだ、それを守る限りお腹一杯食べれて住む所は保証するよ。」

「わかった、約束する!だから、お前も約束を守れよ!」

「ああ、約束するよ。」


こうして子供達は寮に住むことになる。

俺は約束通り、子供達にお腹一杯食べさせて、住む所を与えた。


しかし、俺が教育をしようとすると拒否する子供も多くいた。

何もしなくてもお腹一杯食べれると約束しただろと・・・


もちろん俺も約束を破ったりはしない。

ただ、教育をしっかり受け、言うことを聞く子供達は食事が豪華になり、お菓子も提供される。

言うことを聞かない、何もしない子供はお腹一杯食べれるが、お菓子は出ないし、食事のランクも低かった。


文句を言う子供達もいたが、俺は取り合わなかった、

すると次第にお菓子欲しさからか、言うことを聞き、教育を受ける子供達が増えていく、

学べば学ぶ程、ご褒美は良くなる。


子供達は頑張って文字を覚え、計算を覚える。

中には工業の専門知識に目覚めた者、医学に目覚めた者など半年もたたないうちに仕事を始める者が出てきた。


子供達の努力のお陰で、俺がいなくても、ショウの船、まやに燃料の補給も行え、ドックすら使いこなし、簡単な補修ぐらいなら出来るようになる。


売店の売り子を引き受けてくれる者もおり、基地の六割は子供達だけで回せるようになった。


ただ、教育の仕方のせいか、俺はあまり好かれていないが、代わりに良く面倒をみていたサリナは子供達に慕われていた。

中には母さんと呼ぶものまで出てきていた。


「サリナさんはいいなぁ~子供達に慕われて・・・」

「子供達もヨシノブさんに感謝はしてるのですよ、ただ、恥ずかしくて言えないだけですよ。」

「そうかな?鬼教官が来たぁ、って逃げられるのだけど・・・」

「ふふ、厳しく指導してましたからね。」

「あー失敗したかな?もう少し優しく教えるべきだったかも。」

「ヨシノブさんが厳しく教えたから子供達があんなに早く覚えたのですよ。」

「そう言ってくれるのはサリナだけだよ。」


こうして子供達は基地に欠かせない存在となり、

それと同時に多少なら俺が活動出来るようにもなるのだった。

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