どんぐりとともちゃん
どんぐり と ともちゃん
ともちゃんのお家のうら山には、大きなどんぐりの木が一本ありました。ともちゃんはやさしい男の子です。幼稚園がおわると毎日どんぐりとおしゃべりをしに、トコトコとやってきます。どんぐりはともちゃんが大好きです。ともちゃんもどんぐりが大好きです。今日も、ともちゃんはおしゃべりをしてくれます
「あのね、おやつはおかあさんがホットケーキ作ってくれたよ。とってもおいしかったんだ」
「よかったね」
どんぐりはいいました。ともちゃんがうれしい時は、どんぐりもとってもうれしいです。
こうして、二人はお日様が赤くなるまでおしゃべりをつづけます
ある日の夜。大きなあらしが町にやってきました。たくさんの雨がお空からふってきて どんぐりの枝や、葉っぱ、幹をながれていきます。風は、ごうごうと音をたてて、どんぐりの葉っぱをとばし、枝をおります。朝がきて、昼がきて、もう一度夜がきて、やっと太陽がかおを見せました。どんぐりはしんぱいします。
「ともちゃん、だいじょうぶだったかな?」
太陽が赤くなる前、ともちゃんがやってきました。どんぐりの幹にぎゅっと抱きつくと 「さみしかったよ。いっぱい葉っぱ落ちちゃったね。だいじょうぶ?」
といいました。
「だいじょうぶだよ。ともちゃんがくるのまってたよ。」
ともちゃんもどんぐりも、心があったかくなりました。ともちゃんがおはなしします。
「あのね。ずっとテレビ見てたんだ。テレビはいっぱいお話しするけど、ぼくのお話しは きいてくれないんだ。つまんなかったよ。どんぐり、いつもおしゃべりしてくれてありがとう。」
どんぐりはうれしくて、体を、ぶるるん、とふるわせました。すると、たくさんの葉っぱとどんぐりの実が、ともちゃんの上におちてきました
「わあ、すごい!どんぐり、すごいね」
ともちゃんは大よろこびです。
そして、二人はお日様が真っ赤になるまで楽しくおしゃべりをしました。




