学術会議のデマの出所~原因は自衛隊の危機感なのか? それとも対中プロパガンダなのか?
さて、政府の一機関に対して、うんざりするようなデマの展開が行われました。
今回は、学術会議に対するデマの出所を、何となく考えようという企画となります。
こんにちは、ふりがなです。
同話題について、私見ではもう呆れるしかないと言った感想でした。
日本においては、個人主義の失敗が国家観の崩壊を招いただとか、国家観の無い自称愛国の正体は何なのかだとか書こうと思っていた所ですが、どうやらその手のまとめよりかは、デマの出所の方が遙かに興味深くなりそうです。
大きなデマの柱としては
・民主主義のミスリード
・学問の自由のミスリード
・学術会議は巨額の年金が貰えているというデマ
・学術会議は巨大利権だというデマ
・学術会議は軍事技術を禁止しているというデマ
・学術会議は中国のスパイだというデマ
この6本となります。
これらは、広める側の大多数にとっては、単なる願望でした。
民主主義下では行政府以外には独立性はいらないという事になってくれ…!
学問の自由は、どこでも学問出来れば学問の自由という事になってくれ…!
学術会議は巨額の年金を貰っていてくれ…!
学術会議は巨大利権であってくれ…!
学術会議は軍事技術を禁止出来るような超機関であってくれ…!
学術会議は中国のスパイであってくれ…!
全く、しょうがない願望もあったもんだとお思いの方もいたでしょうが、これらのデマに関わっていた人を見ると興味深い事実が浮かび上がってきます。
民主主義下では、行政府以外には独立性はいらないという事になってくれ…!
これは某弁護士のミスリードですが、独立した三つの権限が独立性をもって、互いを監視する三権分立を無視しています。
三権は互いが暴走しないように監視しあっているのですが、これは民主主義の基本です。
つまり、民主主義でも何でもないものを彼は民主主義と呼んだのです。
では何故、彼が反民主主義的なプロパガンダデマを流したというと、ちょうど良いネタが出ました。
彼はつい最近、某都構想の住民投票において、却下された時のみ、住民投票は無効だと騒いでいるのです。
住民投票は賛否どちらでも、結局のところ住民投票です。
所が、片方だけは否定しようとする、これが行政によって成されたなら、典型的な権限の暴走です。
権限の恣意的な乱用を普段から目的としているので、彼はこのようなデマをミスリードとして流したのです。
学問の自由にしてもそうです。
何故、日本が学問の自由をわざわざ憲法に書く羽目になったのか。
これ憲法で縛らない限りは、必ず権力側が、学問に性悪説的な振る舞いするからです。
自由に学問出来れば良い、どこでも勝手にすれば良い、残念ながら歴史的に権力者はそれを学問には許しません。
故に、どの様に学問の自由を政府がシステムとして守っていくかが、常に問われるのです。
それが学問の自由を憲法に書くという事です。
これも某弁護士が流したミスリードですが、物事の解釈を勝手に変えて、恣意的に権限を暴走させるためのデマでした。
さて、年金のデマです。
学士院の年金を学術会議にすりかえたデマですが、この内容は面白いかと思います。
デマの流布に中核的な一部の役割を果たしたのが、無所属と与党の某国会議員でした。
これについて、彼らは謝罪もしていないし、某与党も謝罪していません。
議員が謝らない世界が、6年も経たずに来た事に私は驚きました。
恐らくは与党と国民の力関係が逆転したからでしょう。
謝る必要のない相手には謝らない。
政治家という物は、性悪説の世界で虎視眈々と権力の奪取を狙い続ける人種の事なのでしょう。
人は他人を攻撃する時には、自身がされたら嫌な所を攻撃します。
そう、彼らが学術会議に対して年金デマを流布したのは、復活した議員年金が念頭にあったからなのです。
逆説的に言えば、実は議員年金は国会議員にとって、突かれたくはない、非常にセンシティブな問題だと言うことになります。
自分たちの年金を攻撃されたくないからこそ、彼らはありもしない年金デマに乗ったのです。
結局の所、本当にいらない年金は何なのか、という話になりますよね。
国会議員が不用意にデマを流布する羽目に陥るくらいなら、議員年金はもう要らないのではと、私は思ってしまいます。
次の、学術会議は巨大利権であるというデマと、学術会議は軍事技術を禁止しているというデマは合わせた方が解りやすいかと思います。
この学術会議が軍事技術を禁止したデマですが、禁止されたとされる全く同一の技術は、防衛費から他の予算に切り換えて研究が続けられています。
まぁ、調べれば解る事なのですが、同技術での学術会議の主張は、年々削られる科学研究費を、わざわざ増え続ける軍事費に切り換えて研究を行うのは不健全だから、やめて欲しいと言う物です。
故に浮かび上がってくる物は『技術』ではなく『防衛費』、つまりどうやっても予算の話なのです。
では、何故予算の話を、わざわざ技術にすり替え、軍事研究が禁止されたというデマを、何者かは流したのでしょうか。
このデマにおいて一番簡単な推測は、防衛省が自身の予算確保のためにデマを流した、という物です。
科学研究費は、小泉政権から年々大々的に削られておりますが、ここで見ておきたいのが、年々増加している防衛費です。
実は対GDPで日本の防衛費は対して変わっておらず、現実的な限界と言われる10%に対して、1%未満を維持しています。
さらに、一般会計においては、防衛費は比率を下げ続けているのです。
つまり、科学研究費は対GDP比では下がり続けているが防衛費は維持されており、一般会計を含めると両者は共に下がり続けていると言えます。
まぁ、将来のための科学研究費を削って、軍事費に費やしていたら、その国の未来は無いと思いますが、両者の予算が削られている要因は他にあるという事ですね。
増えているのは社会保障費ですから、両者の予算確保の障害となっているのは、実のところ社会保障費なのです。
よって、結論からして防衛省が予算のために、軍事技術を禁止しているデマを流した線というのは薄目です。
科学研究費を攻撃しても、GDP1%の壁からして全体の予算は増えないからです。
では、何が本命かと言えば、それは中々実を結ばない、日本の武器輸出関連となるのではないでしょうか。
日本は儲かる儲かると武器輸出を解禁しましたが、今の所、失敗続きです。
実を結びやすい分野の基礎研究で行政府が実績を手に入れたかったが、やり方が露骨なために反発されたという所が妥当でしょう。
その線で行けば、同デマの担い手は見えてくる気がします。
さて、噂の巨大利権です。
皆さんは科学研究費に、仮に巨大な利権があるとして、利権があるのに反発もなく、科学研究費はどんどん削られるイメージなのでしょうか?
防衛費は対GDP1%未満辺りを維持していますが、科学研究費の政府負担割合は0.5%後半から0.5%すれすれまで落ちています。
つまり、2割近く減ってます。
皆さんは、特別な権力によって不当に維持出来るような物を利権と呼ぶのではないでしょうか?
そして、不当に維持されるような利権が仮にあるとするなら、何故遙かに割を食っているハズの研究者は誰も学術会議を告発しないのでしょうか?
無いものは無いという話にしかならない気がしますが、それはいったい、どんな利権なんでしょうね。
では、先ほどの論理、人は他人を攻撃する時には、自身が攻撃されたくない所を攻撃するという論理を用いると、いったい誰がこのデマを流したのでしょうか?
これは当然、巨大利権を握っている攻撃されたくない人でしょう。
火のない所に煙は立たない。
これは、プロパガンダ戦においては、大半の放火魔は火を持っているという事なのです。
では、このコロナ禍の時期に、巨大利権を叩かれていた組織と言えば……。
露骨に答えが見えてくるような気がしますね?
では、最後の学術会議は中国のスパイであるというデマです。
未だに、一部の所属員が関係しているから、学術会議全体が中国のスパイなのだというミスリードが、なんとニュースレベルで見られます。
結局、学術会議は関係ないという結論です。
このデマを流すのに中核的な役割を果たしたのが、自衛隊出身の某与党の某国会議員と、某与党の元大臣現役議員です。
まぁ、これは片方は謝罪くらいはしたのかな?
追ってませんので解りませんが、流石に謝罪くらいはしたでしょう、きっと。
こちらは、何だか陰謀の匂いがプンプンします。
元ネタは激化するアメリカの対中戦略でしょう。
というのも、中国のその手の学問からの侵略の話題は、アメリカや、オーストラリアが発信源です。
某与党の元大臣某現役議員は、また聞きだとして、ブログを撤回しておりまして、この手のデマは無理筋となっておりますが、何故かネットニュースでは話題を今も続けています。
そして、どの記事を見ても、いったいどう軍事技術と繫がる技術なのかサッパリ解りません。
まぁ、それだけアメリカが中国を警戒し始めたという話なのでしょうが、ファーウェイから始まるいまいち証拠の出ない一連の中国バッシングは、私から見れば過去のジャパンバッシングと重なります。
まぁ、日本としては情報関連分野で保護政策を取れば得をするならやれば良いとは思うのですが、日本ってアメリカと変な協定を結びましたよね。
日米デジタル貿易協定。
税金払わなくて良い協定でしたっけ?
仮に単なるジャパンバッシングの二番煎じでしかないチャイナバッシングなら、日本のこの流れはどうなのかなと思ってしまいます。
アメリカに日本の富を捧げるために、関係のない学術会議を叩いた、なんて事にならなければ良いのですが。
核抑止の時代が終わりを告げ、本当に大戦争が起こると思ってる人が未だにいるんでしょうかねぇ。
紛争では、ドローンが画期的な転換点にはなりそうですけれど。




