まあ、いいよ。
そんなに困らせるつもりはないけれど。
蹴躓いても、まあいいよ。
足もなんだか重たくなって、逃げ足だって捗らない。
いつの間にやら眠たくなって、幻に浸る瞳だって輝けない。
まあ、いいよ。
少しずつ寄せるさざ波みたいに、おかしな寝姿晒してる。
こんな日も素知らぬ顔でやって来る。
散々な日々になったって、まあ、いいよ。
にっちもさっちもいかない悲しみはひとまず置いといて。
手際の悪さも相まって、こなせない理屈のパズルは捨てといて。
お手上げでも、まあ、いいよ。
責められないいかがわしさに憧れ抱いて。
あざとい未熟さを胸に抱いて。
終いには、呆けた虫食いの歌を唄って。
苦味も無くなった日々に寝転んで、しょっぱい隠し味バレますように。
自分のための腕枕、痺れて軋んで、もういいよ。
日捲りの記憶も脱落したら、神経衰弱の思い出探し。
遊び疲れか、歩き疲れか。
身体中から解き放つ、くたびれた嫌味がバレますように。
どっちもどっちで、良くも悪くもない始末。
それならそれで、まあ、いいよ。