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雨、ときどき幽霊

作者: さかなで

だれかをぶっ飛ばしてえ。もー今すぐ。家庭裁判所調査官の仕事は激務だ。離婚調停、不良少年少女。もー毎日疲れることばかり。ヤンキー調査官涼子は、ある雨の日、少年と出会う。こいつが涼子の調子を狂わせる。少しずつ、なにかが変わっていく。

仕事でいつも遅くなる。


高速道路の料金所で引っかかる。

駐車場は空いていない。

車から降りたら雨が降ってくる。

傘はない。


あたしはついていない。生まれてからいいことなんかない。


あたしが生まれた時、家族は同じ時に生まれた牛の方を心配した、と聞いた。

事務所のドアを蹴飛ばした。


「おいおい、今日も大荒れだね」大磯がため息交じりに言った。


豊浦市家庭裁判所の裁判官、大磯は昨年赴任したばかりだが、元来の人当たりの良さから、ただでさえ崩壊しがちなここの組織をまとめ上げている。


事務官の高畑が「じゃじゃ馬ですからねっ、ありゃ」と揶揄する。


どかどかと古びたドアを開けて涼子が入ってくる。


添田涼子。家庭裁判所調査官。それは審理に伴う案件を調査する、自質的な裏取り業務、だ。


「そえだくん、ちゃんと調べて来たんですかね?四〇三号の件は」


豊浦支部では案件を号数で呼ぶ。人権、とくに少年事件審理者への配慮だ。

事務官の牧田が薄ら笑いを浮かべ、涼子に言った。


「ああっ?クソしみったれた情報で何がわかるのか、逆に教えてくれよ、せんぱい」涼子の悪たれだ。


「きみは裁判所の職員としてもっとふさわしい言動を」

「言動してたらあいつらがよい子になるんですかっ?夜九時には寝る、いい子になっちゃうんですか?ああ?」

「よしなさい、添田さん。調査結果を聞きましょう」

「はーい。死ね、マキタ」

「その指は禁止でしょ」

「ちぇ、はーいっす」


大学は司法書士をめざし、ボクシング部にも在籍していた破天荒な添田涼子は、美しい美貌とは裏腹に、豊浦家裁の癌、とも言われていた。


「少年審理はただでさえデリケートなんです。乱暴な言動や行為は慎んでくださいね。とくに、子供の胸ぐらを掴むなんて、もってのほかですから」

「こども、ね。へいへい」


奴らを子供だなんて、一度も思ったことない。ずるがしこくて、ばかで、残酷な小鬼だ。


報告を終え、明日の審理の準備をする。すべてを片付けて時計をみたら20時を少し過ぎていた。


家裁の衛士に声をかけて外に出ると、まだ雨が降っていた。

折り畳みの傘を広げると、公園通りをまっすぐに歩きだす。


中途半端な時間だ。飲みに行くには遅いし、アパートに帰るには早い。いや、早くはないのだが、なんだかあの、冷え切ったひとりきりの空間に戻るのは嫌だった。


公園の角に電話ボックスがある。今どきみんなスマホを持っている。電話ボックスで電話をかけている人間なんて、めったに見たことない。が、いまは人影が見える。


小さな人影だ。ジーパンに白いTシャツ、ナイキのパクリのロゴ入りスニーカー。仕事柄、そんなことばかり目につく。


仕事柄。


こういう案件は家庭内の事案か学校でのいじめがほとんどだ。家庭で虐げられ、学校に逃げりゃそこで虐げられる。どこに逃げりゃいいってんだ。

あいつらに、逃げる場所なんてどこにもない。社会がもう、腐ってるんだ。


「ちっ」涼子は舌打ちをし、雨に濡れた電話ボックスに向かった。


よく見ると、小学5,6年生の男の子のようだ。身じろぎもせず、ただボーっと立っている。


「おい」

「・・・」

「シカトすんなよ。こっち見ろ」

「何ですか」

「何ですかじゃねえよ。何やってんだよこんな時間に」

「こんな時間にこんな場所にいるボクに、なにか問題あるんですか」


「いえ、見たところ、電話もおかけになってないようなので、失礼ながらご注意を申し上げようと思いまして。あなたの現在置かれている状況は、立ち入っている所はれっきとした企業の私有物内でして、よく、公共物と勘違いされている方がいらっしゃいますが大きな間違いです。使用目的以外にご使用されることは、私有物占拠、というれっきとした非行案件で、民法および刑法に抵触する恐れがあります」


一気に言った。慇懃すぎたかな、こども、に。


「つまり出てけと。この雨の中を?」


生意気。


「早くうちに帰れってんだよ」涼子はすこしキレた。


大磯がいつも涼子に注意している。少年審理に最も重要なのは、公平にしかも審理において少年の心に寄り添うことだ、と。おどしあげるなどもってのほかだ。


大磯の顔がちらついたが、元来のこういう性格だ。とまらん。


何も言わずに少年は電話ボックスから出てきて、雨の夜道を歩き出した。


悪態の一つもつかれれば、逆に気持ちよくそのまま帰れた。何も言われないほうが、かえって気になるじゃないか。ガキなんだから、くそババア、くらい言ってみろってんだ、もう。


「もうっ」最後のほうが言葉になった。


歩いている少年に傘を差しかけ、一緒に歩いた。


「どこまで帰んだよ。家は近いのか?」

「おじさん、なんですか?」

「ああっ?」

「いえ、しゃべり方が」

「もとからだ。気にするな」

「はは」

笑った。笑えるってことは、こいつはまだ余裕があるってことだ。すぐに死にゃあしないってことだ。


「家まで送ってってやるよ」

「家、ですか。近く、です」

「家の人だれかいんのか」


虐待している親のところに帰すのは忍びない。が、法律は法律だ。親権があれば帰さなくてはならない。


「家というか、そこです」


児童相談所だった。


「おめえ、児相でやっかいになってんのか?」

「はい。でも嫌なことあって。今日もみんなから殴られて、しょーがなく」

豊浦でもけっこう問題のある施設だ。かかわった案件はいくつもある。


「ちっ、しょうがねえな」

「え?」

「来いってんだよ」

反対の方向に歩き出した。


「早く来いってんだよ、のろま」

「どこいくんです」

「ついてくりゃわかる」

「誘拐してもお金、ないですよ」

「どこの世界に児相のガキなんか誘拐するやついるんだ、ばか」

「ばかは余計です」


ファミレスの前に来ると、さっさと入った。


「さっさとこいよ、ぼんくら」

「え」


席に着くと乱暴にメニューを渡す。まあ、どうせ遠慮してモジモジするだけだろうから、こっちで勝手に選んでやることにするか。えーと、ガキはやっぱりハンバーグか。


「ステーキセット。ご飯大盛りで。あと、ドリンクバーも」

「はあ?」

「ダメですか」

「あ、ああ、い、いいんじゃない?」


もしゃもしゃと食ってる。意外に可愛い。


「おねーさん、誰なんですか?」

「うっせーな、黙って食ってろ、うすのろ」

「悪口のデパートですね」

「なんだそりゃ」

「死んだ父がお母さんによく言われてました」

「おふくろさんは?やっぱ、再婚か」


義理の父親か、内縁の夫か。よくあるパターンじゃねえか。こうなると母親も問題が出てくる。ふたりで虐待をする。やむを得ず保護する。しかし保護してもほっといてくれない。強引に引き取りに来る。また虐待がはじまる。そんな事件に何件もあたった。常に胸糞が悪くなった。

ジムでスパーリングしたくなった。誰かをぶっ飛ばしてえ。


「母さんも死んじゃいました。おばあちゃんに引き取られたんですが、すぐに火事で死んじゃいました」

「じゃああとは引き取り手が?」

「はい。いません」

「それであのくっそったれの、児相か」


「とりあえず連絡してやっからよ」

涼子はスマホを取り出し、その場でかけはじめた。


「あー夜分すいません。豊浦家裁の添田と申します。そうです、そ、え、だ、です。いまオタクの少年を保護してるんですよ。え?名前?えーと」

「おい、お前なんてー名だ?」

「ものすごくうかつですね」

「ほっとけ、ばーろー。名前だよ、早く教えろ」


「香川真治です」

「かがわしんじ?つまんねー名前だな」

「ほっといてください」

「あー、かがわしんじ、だそうです」

「ええ?あっ」


「どうしたんですか?」

「切られた」

「あれれ」

「おめー、なにやらかしたんだよ」

「なにもやってませんよ」

「もう預かっていねえ、だと。家相まで追い出されたんか」涼子はあきれた。よっぽど悪いガキなのか。


「ちょとまってろよ」


大磯はまだいるはずだった。


裁判官の仕事は過酷だ。早く帰ったことなどないだろう。

最高裁から家裁まで、全国にいる裁判官の数は僅か2,850人。それが日本の事件のすべてを審理する。たったそれだけの人数で裁いている。ひとりあたまおよそ年間300件の事件、案件を審理する。


しかし人間が人間を裁くのだ。いい加減にこなすことはできない。法と正義にてらし、公平にしかも情を忘れてはならない。そのために涼子たちがいる。涼子は調査官として、真実に執拗に食い下がる。絶対あきらめない。どんなことも見逃さない。大磯はそんな涼子を信頼している。だから乱暴な口をきいても乱暴な態度をとっても大目に見てくれている。しかめっ面はするが。


「そうです。ええ。ここにいます。あれ?」


いつのまにかいなくなってる。あんにゃろー逃げたな。やっぱりだ、畜生。関わんじゃなかった。

「えええ、すいません、じつは」


ストンとあいつが腰をかけた。ドリンクバーに行ってたのか。ばかやろービビったぜ。


「いえ、なんでも。あ、はい、ちょっとまっててください」


「おい、おばあちゃんの名前だと。何て名前だ」

「かがわきん、です」

「きん?」

「はい」

「きんさんだそうです」江戸町奉行か。


いくつかのやりとりのあと、通話を終えた。


「あのー」

「なんだよ。しょんべんならあっちだぞ」

「いえ、こんなとこで大声で電話してるから、みんな見てます」

「わるいかよ」

「マナー違反です」

「ちっ」


マッタク小賢しいガキだ。まあ、みんな見てんな。て、じじい、目をそらしやがった。なんかあんな。

あ、いまはこいつだ。


「あのよー、おめーを警察署か、一時保護センターっていうとこに預けるか、あとはうーん」

「あとはなんですか」

「あたしんちで預かれと言ってきた」

「ぼくはどうすればいいんでしょう」

「警察署だとうす暗さむい仮眠室か。一時保護センターならまあ温かいベッドはあるからな。飯もそんなに酷くねえだろ。ただ、おめえみたいなガキが、どうかな。しかもこっから遠いからなあ」

「ぼくはもう公園でもどこでもいいです」

「投げやりになんなよ。ちっ、しょーがねーなー」


「じゃあうちのクソぼろアパートに泊めてやるよ。一晩だけだぞ、バーロー」

「はい、すいません。お世話かけます」

「んじゃ、行くぞ」

「あ、待ってください」

「なんだよ、ビビってんのか?」

「いえ、ドリンクバー。コーラもう一杯いいですか?ぼくお金ないからあんまり飲んだことなくて」

「ふざけんな。そんなら死ぬほど飲んで行けよ」

「ありがとうございます」


少年は駆け出して行った。コーラくらい帰りのコンビニで腐るほど買ってやるよ。ばーか。



翌朝、少年は布団にぐるぐるくるまっていた。ちょーおもしろい。へんなやつ。


「おい、あたしは仕事行ってくっからよ。冷蔵庫に入ってる夕べのコンビニの弁当、チンして食ってろ。コーラも飲んでろ、好きなだけ。ただし寝小便すんなよ」

「あ、行ってらっふぁい」

「今日、行くとこ決めっからな。おとなしく待ってろ。表チョロチョロすんなよ」

「はーい」


雨はもう上がっていた。


「おはようございます」

「え?」

牧田が驚いた顔をしていた。なんだ?


「おはようございます大磯裁判官どの」

「え?」

「なんですか?」

「いえ、きみ、いつもなら、ちーす、とか言って入ってくるから」

「え、あ、そうですか?いやだわ、おほほほ」

「あはははは、は?」


審理にかける案件をどうにか処理できたのは午後過ぎだった。大磯が審理を終え、戻ってきた。略式裁判が5件あった。


「それで添田調査官、いや、案件じゃないので添田さん」

「はい?」

「昨日の少年の件だが、まだ君の家にいるのかな?」

「はあ、逃げてなければ、ですが」ちょっと心配になった。


「君にしてはわきが甘いですね。だれかに見てもらうこともできたはずですよ」

「おっしゃる通りです。大家さんが階下にいるんで、頼めば見てくれていたと思います」なんで気がつかなかったんだろう。ほんとあたしとしたことが。どうしちゃったんだ。


「まあ、いいでしょう。まだ君の家にいるでしょうから」

「はあ」

「なにか動きがあれば、警察から知らせがあるように、検事に頼んでおきましたからね」


こわい。このヒト、怖い。


「じつはその検事、持田さんとも話したんですが、しばらく君の家で預かることって、可能ですか?」

「はあ、いや」

「問題でも?」

「いえ、別に。とくにありません」

「保護している間の経費はこっちで持ちますから、心配しないでください」

「はあ」

「まあ、三食ステーキセットご飯大盛りは困りますが」


こわい。マジでこのひとこわい。裏取りされてるやん。


検事の持田。豊浦家裁のCIAと呼ばれてる怖いおっさんの顔がうかんだ。


帰りはあいかわらず遅くなった。

外から見たらあたしのアパートの部屋に電気がついていた。消し忘れ以外、電気がついていたことはない。

「ただいまー」

「あ、おかえりなさい」

「チンしてね」

コンビニの袋を渡す。


「なにが好きかわかんなかったから、とりあえず、すき焼き弁当ね。ぷ」

好きかわからずすき焼きか。ばかか、あたしは。おかしかった。


「あれ?」

「掃除しておいた」

「なんで」

「だって汚かったから」

「あんたレディに使うセリフじゃないわよ」

「レディならもっとキレイにしとけ。彼氏できないぞ」

「ほっとけ」

やっぱムカつくガキ。


雨が降ってきた。洗濯物はと見ると、ちゃんと取り込んであった。


「あんたしばらくうちで預かれって」

「ふーん。で、ぼくはここにいていいの?」

「そうね。めし代出るしね。おい、さっきのレジ袋の中のレシート捨てんじゃねえぞ」

「ちゃんと冷蔵庫の扉んとこに張っておいた」

「お、おお。そうか」

なんか調子くるう。


それから奇妙な同棲生活?が始まった。


「あんた学校は?」

「小学3年から行ってない」

「げ、マジか」

「行ってもほとんど図書室か保健室だ」

「休み明けに手続きとかしなきゃならないな」

「べつに行かなくてもいいよ」

「ばかやろう、義務なんだよ。こっちの。おめえらは権利だけどな」

保護者に教育を受けさせる義務は発生する。子供は受ける権利だ。憲法、およそこの国に生まれて生きている以上、絶対逆らえない掟だ。


受けさせる義務がある以上、罰則も存在する。

しかし、権利を行使しない罰則はない。特殊な事情がある場合、子供は自らの意思でその権利を放棄することができる。


「ありがとう」

「なんだよ?」

「気にしてくれて」

「ふざけんなよ。大人は当たり前なんだよ」

「児童相談所の人たちは、優しい人もいたけど、気にはしてくれなかった。学校に行かないとすごく怒られた。殴られたりもした。だから馬鹿になるんだって言われた」


マジあの児相は潰したる。どうせ人間、ホコリまみれだ。叩きゃなんかしら出てくる。聖人君子なんかいるものか。そのうち調べ上げてほえづらかかせてやる。


「悪い顔してるぞ」

「あら、いやね。おほほほ」



ひとつの少年審判が終わった。母親を刺殺した、というものだった。

陰鬱な事件だった。本人も、被害者である母親も、関わったすべてのものが報われなかった。そういう事件の裁判が終わった。


しかし少年は生き続けなければならない。大人になり、どう生きていくのかは本人にしか決められない。

だが生きてさえいれば、きっと何か見つかるはず。大磯はいつもそう言っていた。


暗い気持ちでアパートに戻った。電気がついていた。


「ねえ、スーパーのチラシにほら、お肉安いんだって。ビッグセール実施中だって」

「おまえは主婦か」

「だって少しでも助かるかなと。ぼくやっかいかけてるし」

「ガキが言うことか。しかもこれ先週のチラシだ、ボケ」

「あれえ?」

「あははははは」


笑った。こんなに笑ったのいつぶりだったか。


雨が降ってきた。ザーッという雨音が、街の騒音を消して、まるでこの空間だけがぽっかりと浮かんでいるようだった。永遠に続けばいい、と、涼子はふと、思った。


それは唐突に訪れた。


「ぼくね、やっぱり行かなきゃなんないんだって」

「行くって、どこにだよ?」

「うん、ずっと向こう」

「まてよ、向こうってどこだよ。ふざけんなよ。どうすんだよ。ディズニーランド一緒に行くんじゃなかったのかよ。学校だって行くんじゃなかったのかよ」

「ありがとう、おねえちゃん。ぼく、ぜったい忘れないよ」

「ばかやろう」


わかっていた。ずっとわかっていた。

少年が生きていないこと。

食べられていない弁当。飲まれていないコーラ。

ずっとわかっていた。


だけど、一緒にいた。その事実だけがあたしの心にあった。


たった、それだけのことだったけれど。


雨が上がっていた。日常が始まる。



「消しても消しても電気がつくんですよ」大家が困ったように言った。


「まあ、消さないでおいてあげませんか。経費は僕が持ちますから」

「あ、来てたんですか、大磯さん」

「やあ、持田検事。ええ、お花もって来たんですよ。あなたも?」

「家内がね、花が趣味でね。お余りを」持田が花の束を、アパートの塀の陰に置いた。

見えるところだと、いろいろ具合が悪いだろうとの配慮だ。


ビールとコーラの缶が置いてある。きっと大家だろう。


「それにしても気の毒でしたな、添田調査官は」

「あの雨の夜に、車にはねられるなんて。惜しい人をなくしました」

「きれいな娘でしたからな」

「そっち?」

「え」


雨上がりの街は、にぎやかさを取り戻していた。





豊浦市は架空の都市ですが、どこにでもあるようなところと設定しました。司法制度で一部事実とは違うところがありますが、物語の設定や進行上、許してくださることを切に願います。


家庭裁判所調査官の仕事は物語にするとどうかな、と思いましたが、涼子のエネルギッシュな生き方を描いているうち、ひどく強烈なものと映りました。社会の矛盾や制度のひずみに、まっこうから怒りをぶつけ、もがこうとする涼子に、現代のひ弱な正義が揺らぐような気がしたからです。


ここで涼子はいなくなってしまいますが、また同じ設定、同じキャラで物語を作れればな、と思います。

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