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パーティ?



「パーティメンバーか……」

「雪哉はどんな人がいい?」

「そういえば、呼び捨てにしてくれてるんですね!」

「あ、嫌じゃなかった?」

「いえいえ、嬉しかったです!」

「なら良かったわ! 俺の事も呼び捨てにして良いわよ!」

「う〜ん、なら茜ちゃんでどうですかね?」

「やっぱりカワイイわね……」

「え?」

「いや、気にしないで! 茜ちゃんでいいわよ。敬語も抜きにしてね」

「分かり……分かったよ! で、パーティメンバーの話だったよね? 俺は真面目か子がいいなぁ」

「真面目な子?」

「うん! まだこの世界に疎いからさ。真面目でしっかりしている人に引っ張ってもらいたいんだ」

「たしかに…… 真面目な子にしましょう!」


茜と雪哉が二人で盛り上がっていると、誰かが話しかけてきた。


「すみません。勇者様方」

「あ、はい」


声を掛けてきたのは金髪を後ろで縛っている真面目そうな女性。

少し大人びていて、すごく美人だ。

服装からして、この国の騎士だろう。


「俺、クロエともうします。もしよろしければ、パーティメンバーに入れていただきたいのですが」

「俺は良いと思うわよ。真面目そうだし!」

「俺も賛成! 俺の名前は南條 雪哉って言います!

よろしくね!」


角度35度の可愛さMaxで挨拶をする。

初対面での印象は大事よね!


「……」

「あれ? クロエさん!?」

「クロエさんもやられたか〜」


クロエさんは固まって動かなくなった。

ただただぼーっとしている。


「……はっ、申し訳ないです。」

「俺は北村 茜よ! よろしくね」

「宜しくお願いします」

「じゃあこの3人でいきますか? 確かパーティメンバーの招待状をステータス欄から送るんですよね?」

「はい、そうです。俺の方から送っておきますね」

「ありがとう!」


そして3人でパーティを組み、城を後にした。








「ここが城下町だねっ! 広いなぁ」

「そうね、活気があるわ」

「東京の活気とはまた違うね」

「たしかにビルとか高い建物はないわ。俺達の世界よりも文化の進みが遅いようね」

「そうだな。それしても出店が多い……」

「南條さん、北村さん。ここで防具を買いましょう。こちらです」


クロエさんが顔馴染みだとかいう防具屋を紹介してくれて、早速行ってみることにした。

大通りから抜けて狭い道の奥のようで、あまり目立たない。


店内には、コテや剣などたくさんの武器や防具が置いてある。


「おお、クロエちゃん。今日は何を買ってくんだい?」


防具屋の店主はすごく大柄な四十代くらいの男性だ。


「今回は勇者様方の防具を買おうと思いまして」

「勇者ってそこの兄ちゃん達のことかい?」

「ええ」

「へぇ〜 思ったよりも随分若いな」

「南條 雪哉です。宜しくお願いします!」


一応男性だけど、初対面だから上目遣いで話してみた。

まぁ、同性だし効かないかもね。


「おお、カワイイ兄ちゃんだな」


やっぱり女の子の方に可愛いさアピールした方が効くんだね。

同性だから仕方ないか……


「やっぱり雪哉って本当に可愛いわよね」

「ええ。本当に男性なのでしょうか……」


でも相変わらず女性陣からの反応は良いようね……


「それで、俺は北村 茜よ」

「これまた美人な姉ちゃんだな」


あんまり触れてなかったけど、本当に茜ちゃんも綺麗なんだよね。


「今日は勇者様方の防具を作ってくださいます

か?」

「ああ、いいぜ。じゃあ まず服から選んじまおうか。どんなのがいいかい?」

「俺は動きやすさ重視がいいわ。雪哉のは可愛いさ重視でお願い」

「へっ!?」

「俺からもお願いします」

「クロエさんまで……」

「分かった。少し待っててくれよ」


おじさんは後ろの部屋に行ってから、すぐに戻ってきた。

手には何着かの服を持っている。


「ざっとこんなところか。こっちの三着が姉ちゃんの服の候補で、こっちが兄ちゃんのだ」


俺の服の候補は二着あって、二着とも色違いで似た様なデザインだ。

白を基調とした方と黒がメインの方……

どっちが似合うのかね?


「ねぇ茜ちゃん、クロエさん。白と黒、どっちが良いと思う?」

「黒ね」

「黒ですね」

「あ、うん。じゃあ黒にするよ」


よくみると高そうな服だな。

グレーのワイシャツにズボン。そしてその上に王子様が来そうな薄い黒のジャケット。Pコートみたい。

そしてその上に短めの黒のマント。

マントは胸の前でリボンを縛って着用する様だ。

フードもある。

靴は短い茶色のブーツがセットで付いている。


なんか全身黒なんですけど……


この服の値段はいくらなんだろう?

女王様から頂いた支度金が黄金貨8枚。

ちなみにこの世界の硬貨は、


銅貨一枚:100円


銀貨一枚:1000円


金貨一枚:1万円


黄金貨:十万円


ざっとこんな感じ。


つまり女王様から80万も貰ってしまったんだ……

とりあえず値段を聞いてみるか。


「おじさん、これ一式いくらですか?」

「う〜ん、兄ちゃんカワイイからまけてやるよ。金貨一枚でいいぜ」

「ありがとうございます!」

「雪哉、俺はこの服にしてみたの」

「おお! 良いと思う!」


茜さんが選んだ服は、赤色のチェックのスカートに中に短いズボンを履くみたい。

そして白のブラウスに赤色のリボン。

その上にグレーのマントを羽織るようだ。

靴はロングブーツか……


「後ろの更衣室貸してやる。着替えてこいよ」

「ありがとうございます。茜ちゃん、着替えてみよ」

「そうね」


俺らは服を持って更衣室へと向かった。





「ごめーん、遅くなった〜」

「遅かったじゃない、あお……」

「慣れない服だから手間取って……」

「……」

「おぉ、似合ってるぜ兄ちゃん」

「あ、ども」


なんかさっきから茜ちゃんとクロエさんが俺を凝視して動かないのだけれど。

でも自分の姿を鏡で見たいな。

この美少年の戦闘服姿とか、凄い良さそう!


「あの、茜ちゃんとクロエさん? どうしたの?」

「え、いや、何でもないわよ。似合ってるわね、雪哉」

「本当によく似合ってますよ」

「ありがとう♡」


「「カワイイ……」」


「ん?」

「いや、あ、次は防具を見ますか?」

「そ、そうね! 」

「防具って鎧とか? コテとか?」

「防具にはいろんな種類があるぜ。大抵、鎧はつけるが……」

「じゃあ鎧見せてもらいたい…かな」

「その前にお前ら、何の属性持ってるんだ?」

「属性?」

「魔法属性のことだ。ちなみに俺は土だぜ」

「俺は風魔法と水魔法ですね。お二人は何の魔法適性がありますか?」

「俺は火と雷、そして水ね。雪哉は?」

「俺は全部だよっ」


「「全部!?」」


「ウン……何かおかしいかなぁ?」

「おかしいですよ! 全魔法適性なんて!」

「え!? 本当なの!?」

「そうだよ…… オールって書いてあるもん」

「兄ちゃん、すげえな。何の魔法でも使えるな……」


この世界で全魔法適性なんておかしいのかな?

言うべきじゃなかったかも……


「じゃ、じゃあ兄ちゃんは何の魔法を重点的に使うんだ?」


重点的に使う魔法……

考えた事なかったわ。

天使が光魔法だとしたら、対抗できる魔法って……


「闇属性魔法使ってみたいなぁ」

「闇魔法? こりゃ兄ちゃんも好きものだな」

「えぇ! 闇魔法ってカッコいいじゃんっ!」

「まぁ闇魔法を勇者が使うなんて珍しいと思いますが良いのではないでしょうか」

「雪哉が使いたいなら良いんじゃないの?」


まぁ二人が了承してくれるなら良いよね。

でも闇属性魔法に相性がいい魔法ってなんなんだろう?


「なら何属性の鎧を着たら良いと思いますか?」

「そうだな、闇属性魔法なら風魔法の鎧がいいと思うぜ。本人の動きの速さに繋がるからな」

「じゃあそれでっ!」

「俺のは土属性でお願い」

「あいよ、ならこんなところか」


おじさんが持ってきたのは、マリンブルーの鮮やかな鎧と赤茶色の鎧だ。

マリンブルーの鎧が風属性魔法のやつよね?

凄い綺麗……


「このブルーの鎧が俺の?」

「そうだぜ」

「凄く鮮やかで綺麗ですねっ!」

「そりゃどうも。じゃあ早速つけてみろよ」


俺の鎧は結構小さい。

胸辺りを覆うだけのサイズだ。

意味があるのかな?


「こんなに小さい鎧で大丈夫なんですか?」

「あぁ、鎧ってそんな意味のあるもんじゃねえんだよ。心臓辺りだけ覆えれば問題ない」


見ると、茜ちゃんの鎧も同じくらい小さかった。

このくらいの大きさが普通なんだな。


他には俺は手袋を買った。

指先が出ている奴。

手の甲には硬いコリボイトという金属が織り込まれているそう。


あとマントの上から付ける肩当てを買った。


「最後に武器だな。姉ちゃんはメインウェポンに杖。サブに短剣を持てばいいと思うぜ。兄ちゃんはどうする?」

「そうだなぁ……あっ、闇属性の鎌が良い!」

「鎌か…… 兄ちゃんがどんどん悪魔っぽくなっちまうぜ」

「良いわね! 鎌! 小悪魔みたいでカワイイわ!」

「ならサブに氷属性の短剣を持てばいいのでは?」

「分かった! おじさん、お願いします!」

「任せろ。ちょっと取ってくるから待っててくれ」


五分後におじさんが重そうな武器を抱えて、後ろから戻ってきた。


「ほい、兄ちゃん。 闇属性の鎌と短剣だ。この短剣は氷で出来てるんだぜ」

「氷? 溶けちゃったりしないの?」

「それがなぁ、この氷は永遠に溶けたりしないんだ」

「永遠に? そんな事ってあるのかな?」

「この国からずっと北に進むと、フィンムルっていう国があるんだ。 そこで今は絶滅しちまったが、氷鳥っていう全身が氷で覆われている鳥が生息してたんだよ。その鳥から作った剣がこれよ」


確かに鳥の羽の装飾が付いているので、鳥がモチーフっていうのは俺でもわかった。

でも、今の話的に凄く高そうなんだけれど。


「……おいくらですか?」

「タダでいいぜ」

「え!? いいんですか!?」

「ただし使えたらな」

「へ? 」


「その剣は凄く危ないんだよ。持つと剣から氷の茨が出てきて、手に絡みついてきやがる。そんで茨から持ってるやつの魔力を吸うんだ。すぐに吸われて死んじまうかもしれないな」


「じゃあ持ってみるよ!」

「危ないですよ南條さん!」

「大丈夫だよ〜 ちょっと持つだけだから」


軽い気持ちで剣に手を伸ばし、剣の柄をしっかりと握った。


「ヴッ!」


「雪哉!」


「大丈夫、茨が少しちくっとしただけだから」

「兄ちゃん、大丈夫かい?」

「うん、何ともないですよ」


すると茨が剣に戻っていった。


「こりゃたまげたな。兄ちゃんは氷鳥の剣に気に入られたみてぇだ」

「ん、どういう事?」


「南條さん、この氷鳥の剣は凄く危険なものなのですよ。この剣を持ち、魔力を枯渇されて亡くなった方もいます。それくらい危険なのです」


「まぁ兄ちゃんは魔力が桁違いに多いって事さ」

「桁違い?」

「案外、兄ちゃんが勇者の中で一番強いのかもな」

「それはないですよ〜」

「まぁまぁ、氷鳥の剣は置いといて。そっちの鎌を持ってみれば?」

「そうだねっ。この鎌は危なくないんだよね?」

「正直言うと危ないぜ。悪魔の鎌だからな」


ねぇ、そんなに危ないものを持ってくるなよ!

さっきの剣だって、下手したら死んでたかもしれないんだぜ!?


「まぁ持ってみろよ」

「ぅぅ、やだなぁ」


渋々鎌を持って持ち上げたら、鎌に嵌められている目がギロリとこちらを向いた。


「わああああああああああ!」

「どうしたの!? 雪哉」

「目が、目がこっちを向いた!」

「目?」


反射的に鎌を投げ捨てて、クロエさんに抱きついてしまった。


「あっ…… すみませんっ!」

「い、いいいえ、大丈夫です、けど」


やばいわっ!

女の子に抱きついちまった!

まぁ、そこまで拒絶されていないから大丈夫そうね。


「ずるい……」


って茜ちゃんが言ってるのは、気にしないでおく。


「兄ちゃん、これは魔物の目だ」

「ま、魔物? 魔物って確か敵だよねぇ?」

「ああ、しかもドラゴンの目だ」

「そんな怖いもの、渡さないで下さいよぅ……」


本当、心臓が飛び出るかと思ったんだけど……


まぁ性能はいいのかね?

それなら良いんだけど。


「この鎌の性能って良いんですよね?」

「ああ、保証する」

「ならこの鎌を買います。おいくらですか?」

「金貨2枚だ」

「思ったよりも安いっ!」

「ぶっちゃけそんな高価な物じゃねぇんだよ」

「おい……」


二万円か……

まぁ安い方なのだろう。


「茜ちゃんは杖にするの?」

「ええ! 杖って自分の持っている属性以外も使えるようになるらしいの。でもそんなに高威力は期待できないから、火と雷と水で頑張るわ」

「そっか。短剣は何属性なの?」

「火よ。火は魔法の中でも、攻撃力が一番高いの」

「へぇ〜 初めて知った〜」

「まぁまた何かあったらうちに来いよ」


「ありがとうございます☆」


「「カワイイっ!」」


そしてまた来ると約束をし、店を後にした。










「そういえばお二人は、職種も勇者なのですか?」


街の大通りを歩いている最中に、クロエさんが唐突に聞いてきた。


「ええ、そうよ」


ここはモデルの事、言わない方がいいよね。

面倒くさい事になるかもしれないし。


「俺もそうだよっ」

「ちなみにLvはおいくつでしょうか?」

「Lv.1よ」

「えっ!?」

「え? 何よ、雪哉 」

「俺のLvは10なんだけど……」

「そうなの!?」

「やはり同じ勇者とはいえ、違う点もあるのですね」

「そうだね。あ、あとクロエさん、雪哉でいいよ。南條さんとか堅苦しいしね。敬語も抜いていいよ」

「いや、敬語がなれているので」

「俺の事も呼び捨てでいいわよ」

「分かりました。雪哉と茜ですね」

「俺もクロエって呼んでもいいかな?」

「全然良いですよ。雪哉も良かったら、そう呼んで下さい」

「俺はクロエちゃんって呼ぶよ」

「ちゃん?」

「え、ダメだった?」

「いえ、その様な呼び方は初めてでしたので」

「そっか。そういえば、クロエちゃんの職種は何なの??」

「俺は騎士ですよ」

「騎士?」

「ええ。国で騎士団に所属しているのです」

「そうなのね。てっきり冒険者だと思ってたわ」

「国の騎士でも志願した方は、俺以外でも五名程いますよ」

「騎士同士ってみんな仲良いの?」


クロエさんは黙って首を振り、神妙な顔をした。

まずい事を聞いちゃったかな?


「みんな仲が悪く、蹴落としあいばかりしています。だから連携が取れず、魔物はおろか、天使に対抗できないのです。」

「そうなのね……」

「でも俺らは仲良くしよっ、ね?」

「そうね! 仲良くしましょ!」

「そうですね。では早速、レベル上げに行きましょう! 近くの草原に初心者でも狩れる、アップルエビルがいます」

「よし! じゃあそこに行こう!」








「はぁ!」


「命ずる! あの物を爆発させよ! エクスプローション!」


「やっ!」


「クロエ、今ので何匹目?」

「125匹目です」

「お〜 結構倒したのね」


さて、どれだけレベルが上がってるかな。


右手をふってステータス画面を出す。




職種:勇者Lv.18 モデルLv.101


魔法適性:All Lv.8 闇魔法:28




おぉ、どのLvも上がってる!

でも一番Lvが上がったのは闇魔法なんだね……



「勇者のLvが18になって、魔法のLvが8になったよ」


「え!? レベル上がるの早くない? 俺は勇者のLvが9になって、魔法がどれも5を超えたわ」

「いや、茜もレベルの上がりが異常なくらい、早いですよ」

「勇者ってレベルの上がりが良いのかもね」

「そうかもしれませんね」

「ちなみに、クロエはどの位のレベルなの?」

「俺は今、騎士がLv.65です」

「65!? すごいわね……」

「俺は3歳の時から16年間、剣の修行をして参りました」

「16年間もよく折れずに頑張ったわね」

「俺の父が現騎士団長なのですよ」


「「えぇぇぇぇぇぇ!?」」


「そんなに驚く事でしょうか?」

「驚くわよ! お父さん、すごい人じゃない!」

「いえ……俺は父が苦手でして」


そうなんだ……

厳しそうだもんね、騎士団長って。


「父は男尊女卑主義の方で……兄がいるのですが、父はいつも兄の事ばかり可愛がっているのです」

「最低な親ね」


あー、そういう親ってよくいるよな。

酷い話だわ。

きっと親を見返す為に頑張ってきたんだね……


「俺は騎士団長になりたいと思っています。その為には、天使に対抗する力をつけなければっ! 兄も女王のこの企画に志願しています」


「クロエちゃんならきっと行けるよ! 俺らもついてるからっ」

「三人で頑張りましょう!」

「目指すはLv80! この2ヶ月で達成しよっ!」

「はい。頑張りましょう!」

「そうね」

「では、今日は王都に戻って宿に泊まりますか?」

「たしかにもう暗いし……宿に泊まろうか」

「クロエ、知っている宿屋はある?」

「香月堂と言うところがおススメです。案内しますよ」









香月堂は他の宿屋よりも大きく、一際豪華だ。

エントランスは大理石が埋め込まれていて、ロビーにはシャンデリアがある。

泊まるとさぞ高いのだろうと思ったけど、銀貨2枚とそこまで高くなかった。


「お部屋は一部屋で宜しいでしょうか?」


「「はい」」


「待って、俺男だよ? 二部屋にしない?」

「大丈夫よ、一部屋で」

「えっ、待って、おかしいって! おーい!」


という事で一部屋になりました。

酷いよね!

危機感が無さすぎ!


でも部屋は広いんだな。

ベットも二つあるし。


ん? ベットが二つ?


あ、まぁ、クロエちゃんと茜ちゃんで寝ればいいのよね。


「ねぇねぇ、俺こっちのベットで寝るから、二人は左のベットで寝てね〜」

「え? 雪哉は俺と一緒のベットで寝るのよ」

「いえ、雪哉は俺と一緒に寝るんですよ」

「はぁ? 雪哉、俺と寝たいわよね?」

「雪哉、俺と寝ましょう」


何か喧嘩になっとるわ……

やっぱりこの顔のせいだな。

この整い過ぎた顔のせいだ。


「で、今日は俺とクロエ、どっちと寝るの?」

「今日は一人で……」

「あ?」

「はい?」


怖いよ……

二人とも、目が怖い。


「じゃ、じゃあこうしよう! 今日は茜ちゃんと寝るよ! 明日はクロエさんと寝る! これでいいよね!」

「まぁ、いいわよ……」

「じゃあ俺はもう寝るねっ。おやすみ〜」

「じゃあ俺達も寝ましょうか?」

「そうですね」

「おやすみ!」

「おやすみなさい」


俺が寝そべった横に茜ちゃんが寝そべった。


あ、これ普通に寝れそう……

たくさん戦って疲れたから。


そして俺は、いつのまにか眠ってしまっていた。




翌朝、俺が起きた時にはもう二人は起きていて、身支度をし始めた。


「おはよう、雪哉」

「おはようございます」

「ぅぅ……おはよ、二人とも」

「雪哉って朝が弱いのね」

「だってまだ6時ダヨ……」

「俺達は、四時には起きていましたが……」

「嘘でしょ!?」


こうして今日も魔物狩りに行った。




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