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天使狩りへの備え


あと二日で天使狩りか……

レベルは結構上げたけど、天使の強さも知らないし、最悪死ぬかもしれないな。

あーー! まだ死にたくねぇ!

何で俺が勇者なんかに選ばれたんだよ!!

俺よりイケメンで、運動神経が良い奴なんていくらでもいるだろう!?


とりあえず、今のレベルはこんな感じだ。


職種:勇者Lv.102 魔王Lv.5

魔法:All Lv.65 闇属性魔法Lv.185


勇者のレベルは100代になった。

というか、本格的にレベルが上がりづらくなってきたな。

はたして、他の勇者のレベルはいくつなのだろうか?

前回の集会時に、あの雄大(バカ)が暴れて聞けなかったからな……

まぁみんな、俺よりレベルは高いだろ。

じゃないと使い物にならないからな。


「マスター。今日は宿屋で、一日お休みになりますか?」

「えぇ〜! レベル上げに行かないんですか?」

「ごめんね、アリス。今日は防具の修繕とかやるんだ。前にトランプのブレスレットあげたでしょ? それで我慢してくれないかな?」

「まぁ、良いですよ……」

「本当にごめん……」


それに今日はゼンが来るんだ。

俺が部屋にいないでどうする。

まぁ、あいつらがいない間に土魔法とか使って、鎧でも作ってみるかな。


「 前にダンジョンで魔金が手に入ったじゃん? だから鎧を作り直そうと思ってるんだ。だからちょっと採寸させて〜」

「採寸? ええ、良いですよ」

「はぁーい」


それから胸囲だけ採寸して、鎧作りに取り掛かる。

どうやって胸囲を採寸したかは聞くなよ……?

わー鼻血出そうになったやっべ。

まぁ冗談だ。何も感じなかったぜ。


えーと、最初は魔金に魔法を注ぎ込んでっと。

とりあえず、アリスの鎧には闇と火属性を付与して、エレナには闇属性だけを付与する。

俺のには氷と雷、そして闇を付与してみる。

あとダンジョンで拾った凄そうな魔石、【雷神の魔石】を付与してみた。

俊敏強化に繋がるらしい。

それから形を想像して、鎧を作り上げていく。


「はぁ……結構魔力を吸い取られるな……」


そして三人分の鎧を作り上げた。

あっ綺麗にできたな。

アリスの鎧はワインレッド色で、エレナの物は深い紫色の鎧。

俺の鎧は氷のような白と薄い水色にグラデーションになった。

三つとも綺麗な色をしているな〜

名前はどうしようか……


「うーん」

「マスター、何を悩んでいるの?」

「えっとね、この三つの鎧の名前を考えてたんだ」

「綺麗な鎧ですね。紫の鎧は、紫苑の鎧とかはどうでしょうか?」

「お、いいね! センスある!」


どうやらエレナのセンスは素晴らしいようです。

あーどしよ。

後の二つの盾の名前はどうするかな。

アリスの鎧は赤いし、炎龍の鎧で良いよな。

俺のは……アイスシールドで良いや。


「二人ともっ、鎧を作ったから来てみてよ!」

「はい。ですが随分コンパクトにお造りになられたのですね?」

「でもちっちゃくて動きやすいですっ!」

「でしょ? この鎧は結界系の魔法を使ってるんだ。だからこの鎧を付けていれば手だろうと足だろうと頭だろうと、同じ効果を発揮して、守ってくれるんだ」

「なるほど……! 流石ですね」

「よく分からないけどスゴイデス」


アリスは絶対思ってないな。

酷い……頑張って作ったのによ!!


というか、それにしても暇だわ。

ジーク達、早くこないかな……


コンコン


『ゼンです。マスターはいらっしゃいますか?』


おっ! グッドタイミング!

俺はすぐに部屋のドアを開けた。


「遅かったな」

「すみません。あと女王からです」


そう言ってゼンが紙袋から何かを取り出した。

そして、手に持って差し出したのは……


「林檎?」

「ええ。ドランって言う国に行った時に女王と行った時に買ってもらったのです。お断りしたのですが……マスターに渡してくれと女王から承りましてね」

「あの女王(やろう)……!」

「まぁまぁ、マスター。美味そうだし、良いじゃないですか」

「まぁ、ありがたくもらうか。あと、女の二人の奴隷には可愛い男子気取ってるからな〜。とりあえずお前ら、部屋の中に入れよ」

「ええ、承知いたしました」

「マスター!」

「うわっ! 」

「どうしたんですかぁ?」

「な、何でもないよ、アリス」


ヤバイ、俺とした事が素の声に戻っていた。

気をつけなくては……!

俺は可愛い。俺は可愛い!


……悲しくなってきた。


「彼らがマスターがおっしゃっていた、スパイの人ですか?」

「うん。実力はあるし、優しい奴だから仲良くしてやってね〜」

「分かりました」

「本当にイケメンだね〜」

「おーい、みんな注目して〜。とりあえず、自己紹介を始めるよ。まずはゼンから宜しく!」

「私はゼンです。城で執事をしています。 歳は14で、人族です。来月に15歳になります。以後、お見知り置きを」


そうか。もうすぐゼンは誕生日なんだな。

この世界も一年は十二ヶ月だ。

1月が竜刻で、12月が終焉だ。

なんか厨二臭いな……

俺が召喚されたのが、四月の華刻(はなどき)だから今は六月の虎刻(とらこく)か……

と言うことは、ゼンの誕生日は七月の水刻(みなどき)だな。

うん、難しい……!


「14歳なのに礼儀正しい方ですね」

「恐縮です」

「じゃあ女子行ってみよーか」

「うん、じゃあ私から行くね〜! 私の名前はアリス! 16歳で魔族だよー! 宜しくね〜」

「私はエレナ・スコット。歳は18です。宜しくお願いします」

「二人とも、自己紹介ありがとう! みんなで仲良くするんだよ?」

「ガキじゃないんだ、分かってますよ〜」

「うん。宜しく!」

「宜しくお願い致します」


まぁ何だかんだで上手くやってくれるだろう。

そういえば、奴隷を見て思ったんだが、うちの女子ってそこそこ身長が高いよな、エレナなんて170cm以上あるし。

アリスも165cmくらいあるから、身長が高い分類に入るだろ。

ゼンは俺より少し大きいから、173㎝程か……

てか、理不尽だろ!

俺より年上の奴が、俺より背が大きいなんて!

俺は170㎝くらいなんだぜ!?

みんな身長高いっ!!


「じゃあ今日は適当に休んでて。僕はちょっと出かけてくるね」

「え!? なら私が護衛に……」

「大丈夫だよ。ゼン、僕の護衛を頼む」

「かしこまりました」

「じゃあ王都に行ってくるよ」

「「はい」」


そして王都へと向かった。






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