真っ裸
~村長の家~
そこは、他の家より少し大きいかな?程度の木造の家だった。
「すみません、依頼を受けて来たアルフォンスという冒険者ですけど」
「おお、オーク退治に来て下さったのですか、村長のアルバートという者です。どうぞ、お茶でも」
「失礼します」
村長の家の中は、落ち着ける雰囲気の、木で作られた家具が置いてある、質素な家だった。
「早速ですが、オークたちの様子は?」
「オークどもは、畑を荒らすだけで、目立った行動はしていませんが、いつ村の者が襲われるか気が気でなりません。できるだけ早く退治してもらいたいです」
「オークの巣の場所などの情報はありませんか?」
「おおよその目星はついております。えーと地図は…ああ、ありましたこの森のここら辺です」
「わかりました、ありがとうございます」
「ええ、無事を祈っております」
なんか…俺要る?全く状況がつかめないまま会話が終わったのだけど…
村から離れながら話をして貰おう。
「アル君、オークってどんなモンスターなんだね?」
「なんか距離感近くなりましたね…オークというのは豚をものすごく肥らせて、無理やり人の形に収めたような姿のモンスターです。特徴としてはメスがいなくて、他の種族のメスとこどもを作れるという特徴があります。そのせいでゴブリンに次いで大量発生が起きやすいモンスターですね」
「ふむふむなるほど、あれ?それは俺危なくね?」
「流石に龍を犯そうなんてバカは、いないと思いますよ?あれでも鍵などが残っている建物なら、鍵を使う程度の知能はありますから」
「なるほどねぇ、アル君は物知りだねぇ」
「街に帰ったら、本を貸してあげるので勉強して下さいね?」
「わかったよ、お母さん」
「お母さんじゃありません」
さてと、オーク退治…出発!
「よーし!行くぞー!オーク退治!」
「僕がやるんですからね!?」
「分かってる!背中に乗れい!」
俺は変身を解除する。
「ぎゃ…」
「もっと村から離れて吼えて下さい」
「ぉぉ…」
酷い…
「ぎゃぁ…」
「よいしょっと」
アルフォンスが背中から伸びた腕に乗る。
「なかなか高いですね…」
「(ドヤァ)」
「撃ってやりましょうかね、この駄龍」
「(ビクッ)」
「冗談です、そもそも僕の銃じゃ全く効きませんよ」
勝ったな、完全勝利だ
なに…?今のビビり様はなんだったんだって?演技だよ演技(震え声)
「少し右にずれました、左に曲がって下さい」
「ギャォォ(OK!)」
「…よし!ここら辺でいいはずです!」
よーし人間形態に戻るぞー
「ちょっと待ってください…よいしょっと」
「(変身!)」
さて…と、この涼しい感じ、地面を直接踏む感覚…間違いない!俺は今…真っ裸だ…!
「着きましたね、ディノs…なんで真っ裸なんですか!?」
「下着だけでも着けるから…あっち向いてて」
「あっハイ」
いやーうん、なんか…知ってたよ?だってアルフォンスは変身の光と音で気がついてないかもだけど、めっちゃ服が破ける感じしたもん。
「オーケー!」
「終わりましたか…って下着しか着てないじゃないですか!」
「大丈夫…風邪は…引かないから」
「オークに襲われても知りませんよ?」
「行ける…行ける…」
「まあ…うん、ディノさんなら平気かも知れませんね…」
洞窟に…GO!