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最後の魔女は自重したい! 〜転生しても最強すぎて世界が放っておいてくれない〜  作者: 斧名田マニマニ
1章 最強魔女は、異世界でもやっぱり最強だった
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8話 メリリカ、胴上げされる

「これはね、爆弾っていうんだ」

「ばくだん? ふえええ、魔法じゃないんですかあ?」

「魔法を使ったのは素材を用意するときだけ。爆弾自体はマジックアイテムじゃないよ。誰でも使える文明の利器なのです」

「ぶんめい……」


 たどたどしく繰り返すマーフィーに向かって、メリリカはうんうんと頷き返した。


「いまみたいにすごい力で爆発するから、扱い方には十分気をつけないといけないんだけど。その分ああして岩を砕いたりできるの」

「な、なんと……なんとおおお……」


 ババ様は驚きすぎてわなわなと震えている。

 他のエルフに至っては、まだ何が何だか分からないという顔だった。


「さて今回は、じゃじゃーん。この完成した爆弾をこの村に残していきます!」


 メリリカは目の前に並べた10個の爆弾の前で、両手を広げてみせた。


「にににに人間様あっ!?」

「今後落石が起きたら、自分たちで火をつけて木っ端みじんにするといいよ。念のため使い方を色々と書き残していくからね」

「こんなすごいものを……我らに与えてくださるのですかっ!?」


 メリリカは頷いたあと、補足した。


「これは貴重なアイテムだから、10個作るのが限界なんだ。だからあげられるのは10個だけ」


 本当は1000でも2000でも余裕で作れる。

 でもエルフたちは、落石が起こるのは1年に1度ぐらいだと言っていた。

 それなら、与えておくのは10個ぐらいで十分だろう。


(爆弾って、色々いらぬ火種になりかねないからね。火薬だけに。くふっ)


 自分のくだらない冗談に内心で笑いつつ、顔だけは大真面目にしておく。


「とりあえずこれで、10年間は落石に備えられるってことでしょ? だから、その間に別の解決策を探すといいよ。ノミで削る方法以外でね」

「に、人間様あああ!」


 エルフたちは大喜びで互いに手を取り合った。


「これでもうノミを振るわなくていいんだ!」

「狩りも農作も安心してこなしていける!!」

「人間様のお陰で……!」

「うんうん。さあ、私に何か言うことはあるかな!?」


 これでさすがに、あれを言ってもらえるだろう!

 メリリカは目をきらきらさせた。

 けれど……。


「人間様をたたえよー!!」

「え!?」


 エルフたちにガッと掴まれたかと思えば。


「わーっしょい!」

「わーっしょい!」

「ぎゃあ!? ちょっとちょっと、待ってえーっ!! なんで胴上げされてんの!?」

「人間様を担ぎ上げよ-!!」

「神が我々に救いの御子を与えてくださったぞー!」

「また神扱いっ!?」


 メリリカは胴上げで宙に舞いながら、絶望した。


「やはりこのまま我が村の巫女になっていただこう! そうじゃ、それしかない!!」

「だから私はこの村に留まらないってば-! そのために爆弾だって作ったんだよ!?」

「いやいや、我ら決して人間様を手放しませんぞ!」

「はあ!? 何言って……」

「賛成ですババ様!! 人間様を、巫女様を称えましょう!!」

「もう、違う……」


 メリリカはいよいよ、渾身の叫び声を上げる。


「そうじゃなあああああああああい!」

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