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 すこしばかりやつれているような気がする。それになんでここに居るんだ。


 「いろいろ聞きたそうな顔をしているけど順を追って説明するよ」

  

 大地はパイプ椅子をどこからか持ち出しては組み立て俺と先生と大地で三角形になるように座る。

 先生はすこしばかり呆れた様子だが俺は何がなんだか分からない。


 「まず最初に説明飛ばして話すと、俺は今精子というか遺伝子についての研究をしてる」


 「高校生で?」


 「飛び級した」


 大地に天才というか勉強ができたという印象を持っていない。持っているとすれば頼れる兄貴的存在とでもいえばいいのか。

 

 「滝沢先生にはとてもお世話になってて先生から赤祢の話を聞いてね、すぐにでも会いたいと思ってね連絡を何回かしたんだけれど」


 連絡ってまさかあの文字化けしたスパムなのか?


 「まぁそういう訳で先生に無理言って連れてきてもらったってわけ」


 「はぁ……相変わらず行動力だけはすごいな」


 「でなきゃ俺は今研究者になってないなハハハハハ」


 能天気に笑うが俺としては雲の上の存在だ。


 「でだ、俺達のチームに男は俺だけでお前も協力して欲しいんだ」


 「協力と言われても」


 たしかに大地に恩返しをしたいが、今の俺にはいろいろと重過ぎる。それに今はそれどころじゃない気がするんだ。


 「別に今すぐってわけじゃないんだ、詳しい話は赤祢の決断と共に話すよ、それともしもチームに加わるなら一年以上は家に帰れるか分からなくなるかもしれないんだ」












 それからはどうやって家に帰ったのか覚えていない。釈然としない。なんだよ研究者って。


 俺とは違う別の世界だ。このままでいいのかよ。何もしないで精子だけを売る人間になっていいのかよ。

 やっといろいろと前向きになれると思ったのに。


グダグダで申し訳ありません。

とにかく今は出来るだけ更新でいればと思っています。


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