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進級

 去年はあんなにも衝撃的な出来事があった入学式も既に一年も前の出来事になってしまったのを感じると無性に悲しく感じてしまう。

 美兎生徒会長は卒業してしまい校門には見慣れた顔ぶれの先生が立っていた。俺が視界に入った瞬間に声をかけられる。


 「赤祢今年はしっかり授業受けないと単位あげないぞ」


 「分かってますよ」


 屋上での決断後俺は誰とも喋らなくなり文字通り一匹狼の不良になっていた。別に喧嘩するわけでも髪を染めたりピアスしたりするわけじゃなく授業をサボる程度のかわいい不良って奴だ。

 勿論授業には出ていないが平均点程度は毎回取れているので担当教科の先生からは少しばかり嫌な顔をされては俺に何も言えずにいたのだった。


 大きな変化は沢山あった。一年生ながらにして新生徒会長が決まったのだ。あの入学式の出来事が記憶に新しい人ですら驚いたかも知れないが一番驚いたのは俺だった。

 俺が登校し始めると何も無かったように現れては洲崎は人が変わったように勉強をしては真面目というのが当てはまるような人間になっていた。

 それからすぐに生徒会選挙が始まり洲崎の対抗馬が現れず新生徒会は結成されてしまった。無論不良の俺は生徒会からは除外されているし今更入ろうなんて思いもしていない。


 相変わらず俺は屋上で黄昏ている。


 結局俺の生活が変わる筈が無いんだと心に言い聞かせる。

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