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 その日の先輩はひどく落ち込んでいたのに無理してゲーセンに行ったり猫カフェに行ったり……とにかく無理して笑っていた。笑顔を向ける相手は俺じゃないのに。

 虚無感だけが広がるだけで何一つ穴埋めなど出来ない事を知っていた。俺も先輩に無理をさせないためにと勤めて明るく振舞ったが結局は自爆だ。今こうして夕日が沈む所を二人ブランコに乗りながら眺めているだけだった。


 「やっぱり女の子同士は駄目なのかな」


 「駄目じゃないですよ」


 俺は先輩の手を掴んでいた。嫌悪感が無い。なぜ?


 「――本当に今日は、あり、がとう」


 先輩は泣いている? 分からない。なぜだろう。


 なぜこういうときに今まで培ったゲーム知識が役に立たないのか十分理解できた。結局は他人事なんだだから楽しめる。悩まなくていい。楽して楽しむことが出来る。馬鹿みたいだな。


 「――先輩探しました」


 先輩は彼女さんが来ると俺の手を振りほどいた。


 「いろいろありがとうね、君みたいな子に出会えたら私は惚れたかもね」


 俺は何もしていない。罪悪感だけが残る。別に俺はいいんだよでも全員が幸せになれるわけじゃないんだよ。そんな事わかってるけど。

 先輩達は俺に手を振って帰ってしまった。


 俺も向き合わなければいけないんだな。このままじゃいけないんだ真剣にならないと。たとえ決められた恋だとしてもいつか……。


 女性の悲鳴が響渡った。


 足はひとりでに歩いている。


 先輩達の向かった方向だ。


 嫌な予感がする。


 生唾を飲み込み走る。



 赤い血溜りと赤い包丁をもった先輩の恋人さんが狂ったように笑っていた。


 「――ハハハハハ、しね、しね」


 刃先が俺のほうを向いた。


 あぁ死ぬかもしれない。


 ナイフを向けて突進してくる。


 かわそうと思えばできた、だけれどできなかった。なぜだろう。


 体温が穴から抜けていく。あぁ俺は人間だ。赤い血が流れ出ている。

自分でも分かっているのですがこんなにも適当ですいません、とりあえず続きますが……。

今のところ無計画で続けてきて限界というか話がまったく思いつかないのです。

次の更新がいつになるかも分かりませんが続けられるだけもう少しかんばろうと思います。

拙い文章ですが今後もがんばっていこうと思います。

これからもみてくれればとても嬉しいです。


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