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真実はいかに
手には母親から渡された許嫁のベストショットの写真を手に持っていた。
言われてみれば生徒会長に似ている。
いやもしかしたらあれだ、お姉さんとかだ。
ついでにと渡された資料に目を通すが顔はどんどん青ざめていく。
間違いない、禾咲美兎と書かれている。
ご丁寧にスリーサイズまで。
彼女に関するデータが紙一枚にびっしりと書かれている。
そしてもう一枚、別の、いやもう一人のこの写真を見てみる。
内気そうな子? でコスプレ? おいおい魔法少女が俺の結婚相手だって、ふざけるなといいたい。
だが事実コスプレが趣味と書かれている。
学園ないで会っていないし、住所を見るが隣の県らしい。
安心しながらも、俺は禁忌を破っていたのだ。
まさかこんな形で、俺の現実逃避に釘を刺される日が来るとは。