六日目その二・・・ボロボロ
体育の時間が終わり、着替えーー俺は別室ですーーて教室に戻る途中、幽香とさとりがボロボロの状態で、歩いていた。
そうなるまでに何回組み合ったんだと聞きたいところだが、今は、保健室に二人を連れて行かないといけないな。意識も朦朧としているから、このままほおって置けば、惨事になるのが、目に見えている。俺は二人を担いで、保健室に向かった。
保健室にノックもせずに扉を荒々しく開ける。緊急事態だから、仕方ないね。
保健室の先生、八心永琳ーー八意永琳のドッペルゲンガー ーーは、突然扉が開いたことに驚いていた。
「!!びっくりするから、ノックぐらいしなさい」
「すいません。急患だったんで」
「まったく・・・で、この子達意識が朦朧としてるけど、何があったの?」
今までのいきさつを説明すると、呆れたと言い、ため息を吐いた。
「この子達も、そうだけど、あなたもあなたよ」
「お、俺もっすか?」
「あたりまえよ。事の発端はあなたでしょ?なら、責任持って解決しなさい」
後は私が見ておくから、と言って保健室を、ほぼ強制的に追い出された。
目が覚めるまで、いさせてくれてもいいと思うんだけど・・・・。とりあえず、教室に戻ろう。
教室に戻ると、次の授業が始まっていた。授業は歴史、担当はパチュリー先生だった。遅れるかもと言っておいたので、何も言われることはなかったが、目が少し怖かった。
「アルマ遅かったね」
「ああ、幽香とさとりを保健室に連れて行ったからな」
「お姉ちゃんとさとりさんどうしたの?」
「柔道」
「どれだけ戦ったんだろうな。ちょっと見たかったぜ」
俺は怖くて見てられない。ましてや、幽香や女の子が戦ってるとこなんて、心配で心臓がもちやしない。女の子のスポーツほど、エグい光景は無いと思う。容赦ないもの。
歴史の授業は、幽香とさとりが心配で、集中できなかった。




