レンタルインスタントジャム
「ぎぎゃぎぎゃぎゃ・・じじゃーんじゃららーん」
・・ここがジャズ部か。
「コンコン」
「あのぅ、すいませーん誰かいますか~」
「ガラガラ」
ジャズ部員「やあ、こんにちわ。なにかな?」
英武「すいません、えーと、・・ギ、ギターとか貸していただくとか・・ダメですかね・・」
ジャズ部員「・・貸す?? 」
英武「あ、えーとですね、ちょっと歌を録音しなくちゃならなくて
・・学校の外に持ち出すわけじゃないんですが・・」
ジャズ部員「・・んー、不思議だな。。なんで楽器自分で持ってないの?」
英武「いや、ちょっと緊急で」
ジャズ部員「なによそれwおもしろいね(笑) 教室かどっかでやんの?」
英武「いや、まあ、使ってない音楽室があってですね・・」
ジャズ部員「・・この学校に使ってない防音室とかあったっけ・・?」
英武「え・・あるんですが・・(やばい、また世界かわったのか・・)」
ジャズ部員「じゃあ、そこに案内してくれ(笑) 貸すのはそれからだ」
英武「は・・はぁ。。」
英武「ここ・・です。」
ジャズ部員「君、軽音部だったんだ(笑)」
英武「・・・」
「ガチャ、ギィィ」
ジャズ部員「やあ、元気」
瞬冶「お、ひさしぶり!」
英武「!!」
瞬冶「おいもうすぐ朝礼が始まる!
その前にアレ一発録りだ!!
はやくステージに立て!! 英武!」
英武「え、ああ・・・は、はい!」
ジャズ部員「いやぁ楽しみだ、見学させてもらうよ」
英武「なんか変だ・・変だけど・・・
・・こういうの悪くない!!!」
♪「素敵だね変えられる
希望はハイテンション
ポジティブにカラフルに着飾って
モノクロームもセピアもいやだ
雨上がりの虹が君のパレット
辛い夜も寒い夜も
全部、素直になれない幼かった君のいたずら
少しずつでいい塗り替えていこう
遠い昔君の真っ白な翼も
過酷な日々に傷だらけになって埃だらけになって
コウモリの形みたいに歪んで
真っ暗な夜しか羽ばたけなくなってた
いつの日か孤独すら感じなくなって
同じ景色もあたりまえに思えていた
でも君が気付いたならどんな迷宮も抜け出せる
真っ直ぐな心で、真っ直ぐに進んでいこう
真っ直ぐに歩く
単純だけど簡単じゃない
でもその素直さが君に芽生えたとき
君の目指す場所へと運んでくれる
無敵の追い風が吹くよ」
「パチパチパチパチパチ!」
ジャズ部員「最高だったよ・・最高の萌え声だった・・これはうちら教科書
ボーカルには到底到達できない領域というか・・」
瞬冶「おいおい、おれのギターも少しは褒めてくれよ~(汗)」
ジャズ部員「すまない、
カラオケのリズム隊に埋もれて全然聞こえなかった・・^^;」
瞬冶「ふん、まあいい、俺と英武の夢のセッションが実現し、
大きな一歩を踏み出したんだ俺たち!!そうだ、すごくいい風が吹いてきた気がするぜ!」
英武「・・・なんか・・・」
ジャズ部員・瞬冶「?」
英武「・・・なんかよくわかんないけど
なんとなく・・
・・こういうのちょっと違うくね?^^;」
瞬冶「贅沢を言うんじゃないそして細かいことを考えるな・・
ポジティブ精神とはそんなもんだろう? 」
ジャズ部員「君の萌えはテクニックをも凌駕した。
テクニカルストイック音楽集団の我々がそう認めるんだから誇っていいよ君。」
英武「そんなにすごいですか・・俺世の中にどんな音楽があるかとか
ほんとに詳しくないんで自分で他と比べることができないんですよ・・」
瞬冶「他の音楽とか知る必要はない。音楽の中にも悪影響なものもいっぱいだ・・
世の中には知らなくていいこともある。ポジティブ精神の障害になるものが沢山あるんだ。。
だからお前は、萌え女ボーカルの曲だけ聴いてそしてお前が歌え、
それでいい!!それだけで十分だ問題ない!
わき見を絶対にふるんじゃない!いいな!つっぱしれ!!」
ジャズ部員「ん~そうそう、うちらの部員もひとりテクニカルを追求するあまり北欧の
やんちゃなバンドのツアーに付いていったっきり帰ってこなくて安否不明になった奴がいる・・
猫耳が似合って可愛い奴だったのに・・(遠い目) 」
英武「あなたたちほんとにジャズの部活ですか(汗)」
瞬冶「そうだ、歌い手たるもの、男女ともにできるだけ男の声域は出すべきではないんだ。
ベースには悪魔が宿っている。できるだけギターに耳を傾けろ。いいな!
それからバンドメンバー同士のふれあいやスキンシップは大切にする!!
むしろそれが一番大事なんだ!!」
英武(・・ああ、、なんかさらになんかこれじゃない雰囲気になってきたぞ・・(汗))
瞬冶「さっそく明日、レコード会社のオーディションを受けに行くんだからねっ」
英武「え・・ええ~~っ!!?(・・しかもちょっと語尾がへんなテンションだよ・・)」