カウンセラー&クライアント
阿部 沙耶子・・
調査したら、妹ではなく
やはり俺の同級の生徒で存在していた。
だが本当に未だに見分けつかないんですが。
てか、なんで髪型とかも同じなのか・・。しゃべりクセとかも同一人物としか・・。
昨日のお昼から妹登場にカラオケまでの件の流れからすると、もちろん
妹も部員も、阿部沙那子のことは知ってるだろう・・
とりあえず今度妹をこの学校に呼んで
阿部さんと対面させてみよう。
・・なんかそっくりな人を並べるとどっちがが不幸になるみたいなのを
聞いたことあるが気にしない。
もしかしたら今日も部室にいるかもしれんな。
ガラガラ・・
「おはようございます」
シー―ーーーー―ーーーーーーーーーーーーーーーーーーン・・
いない・・
いないだけじゃない。。蛻の殻になってる。
きれいさっぱりと。楽器もないテーブルも冷蔵庫も・・
散らばってた小物も。
枝沢「やぁ? 今日は早いね? 昨日は盛り上がったね~~」
英武「あの・・これ・・」
枝沢「ここ君と俺のカウンセリング部の部室じゃないか。何かをお探し?」
英武「か・・カウンセリング部・・!?」
枝沢「ええー?またそんな・・
・・ああ、まあカウンセリング部員だから仕方ないか。俺は責任もって君を
カウンセリングしなきゃなんないんだよ。3年間ね~。君どうしても同級生で
お友達出来ないっぽいって担任から依頼されたんだよ。君の同級生ってことになってるけど
ほんとはOBで仕事として生徒やってんだわ・・・って説明したと思うんだが。また忘れた?」
英武「ちょっと冗談が過ぎますよ。。
・・いい加減やめませんか・・女子部員とかどこにいったんですか」
枝沢「ははは!君はこの部に女子部員がいてほしいのか!そうか~
てっきり君女に興味なさそうだしそっちの気があるかかと思ってな・・
俺が適役かと思ったが・・これは意外だった(笑)
やっぱ女の子ほしいのか~そうか~
あとで写真つき女の子のリスト持ってくるから好みのタイプ選ばせてあげるよ。
何人でもいいぞ。」
英武「何なんだわけがわからん・・昨日まで部員いたし、
妹もここに枝沢さんが連れてきたんだろう・・? ちょっと俺がまるで頭おかしく
なったみたいじゃないですか・・ていうかそれが目的?? ていうか昨日も俺を
王様あつかいして・・」
枝沢「んー、そうか、君妹いるんだ・・」
英武「いますとも、、あなた教員なら知ってるだろ?」
枝沢「もちろん家族構成も知ってるけど。たしか姉がひとりいるよね。」
英武「いや、妹です。。」
枝沢「ん~?ちょっと待ってて。俺の勘違いかなー。調べてくるからここで待ってて」
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枝沢「おまたせ、やっぱ姉でしたね。愛昧ちゃんだよねー」
英武「名前は、愛昧だけど・・そんな馬鹿な・・・うちの親が間違ってそう書いたのか??」
枝沢「ん~。俺が電話して確認するのもなんだから、なんだったら電話で確認してみ、
親御さんへ。。・・あ、お姉ちゃんに直接訊くんじゃないぞ。。たぶんびっくりすると思うから(苦笑)」
英武「なんで確認しなきゃなんねーんだ?? そんなことやってみろ・・
親から精神病院送りされちまうっつーに!」
枝沢「こまった坊主だなー。じゃあ今日帰って確認すりゃいいさ。
とりあえずねー、君はそんな感じで自分ではわからないかもしれないが
ちょっとおかしいんだわ、
君入学して以来なんか
精神的に問題が起きてるって訊いてね。友達つくれないどころか勉強もついていってない。
ほんとは高校は義務教育じゃないから君は退学なんだろうけど
まあちょうど俺の所属している国の機関が
カウンセリング研究をしてて、まあこの学校の校長とあれこれ話して
こういう形で君を在学させることになったわけだ。
まあ仲良くやっていこう。まあ今家に帰っても姉ちゃんいないだろうし
しばらく教室もどって授業でも受けるフリでいいからしてこいよ。」
英武「俺は・・頭おかしいのか・・・」
枝沢「まあ絶望することないって、君はなにも悪くない。
俺の言うとおりのプログラムこなしていけば
君らが大好きな漫画やアニメの世界のように楽しいこといっぱいだから。
普通の生徒は君が中学生まで過ごしてきた平凡な現実じみた現実を
過ごしていやいやながら授業と宿題をこなしていく毎日だけだよ。
それだったら今のそのおかしな君の目の前に見える現実はすごく楽しいと思わないか?
そう思うだろ?」
英武「ゆ・・夢かこれは」
枝沢「まあ長い長い夢と思ってればそれでもいいんじゃないか(笑) それでいいそれでいい」
英武「・・・」
枝沢「とりあえずもうすぐ授業はじまるぞ教室もどりな」
英武「はい・・」
枝沢「とりあえず今日は俺これで帰るから、今日一日教室で普通に過ごしてそのまま帰りなよ。
じゃあまた明日! 」
英武「は・・はぁ。。」