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死亡フラグを回避しながら妹を育て始めました  作者: 音国 心
怪盗キャットウォークマン編
41/97

突撃したのは良いけれど

酒場のマスターに言われたとおり、町の少し外れにある廃屋へと向かう4人。

見るからに年期が入っていて、建ってから相当年数が過ぎているのが分かった。

アンリは手にしていた棍で、思い切り扉を破壊した。


「あらやだ、埃臭いわねぇ……」

「結構掃除されてないね……ねぇ姉さん、本当にここ?」


合意の上とは言え人前で踊らされたのだ、これで違っていたらラン自身赤面ものだろう。

客には好評だったので、恥ずかしがる事はないが。

ランの言葉に首を傾げながら、中に入るアンリ。

壁はボロボロで触れば土が剥がれ、床には所々で穴が空いていて、朽ちた物の上には埃が溜まっていた。


「だってここ以外に廃屋無いもの」

「だってって………怒るよ」

「でもランちゃん、こんな所に悪役って潜んでるんだよ?」

「サラ、お前それ本の知識だろ」


コウキの言葉に笑顔で頷くサラに呆れつつ、壁に触れるラン。


「結構ボロボロ………ん?」

「取り敢えず、怪しいところを調べてみましょうか。コウキ君はそこのゴミ箱お願い」

「てめぇが仕切んな!ていうか何でゴミ箱なんだよ!」

「二人とも止めて!ランちゃん、アン姉止めてくれな……あれ?」


ランに助けを求めようとして、サラは首を傾げた。

そんなサラの様子に気付いたのか、痴話喧嘩を止めて二人はサラを見た。


「どうした」

「ランちゃんがいない!」

「あら、本当」


狭い部屋を見渡すアンリ。

何故かどこにもランの姿がなかった。


「………あいつなら大丈夫だろ」

「そうねぇ、何てったって私の妹よ?しぶといわ」

「何でもう何かがあった感じなの!?探さないと!」

「皆!!」


サラが言い終えた瞬間、ランの声がした。

声の方を三人が見てーーーー首だけ出ているランが視界に捉えられた。

……沈黙が走る。


「………!?…………!!」

「ああっサラごめん!何かショックで声じゃない声に!」


顔を青くするサラを見て、慌ててランが壁から体を出した。

それを見て、ランが出てきた壁をアンリが触ると……すり抜けた。


ー………成程

「《蜃気楼ミラージュ》ね」

「《蜃気楼ミラージュ》?姉さん、これやっぱり魔法?」


ランの言葉に頷くアンリ。

蜃気楼ミラージュ》は光の屈折を利用して幻を見せる魔術の一つである、使用方法は逃走及び敵の攪乱だ。

高度な[魔術師]ならば幻を動かせるという噂があるが、そのような報告は聞いたことがなかった。


「壁の色が違ってさ、中に道があった」

「お手柄よラン。相手があのネコミミ怪盗だったから油断してたわ………行きましょうか」


微笑して、壁の中に体を埋めるアンリ。

そのアンリを見て、あ!とランはなった。


「姉さんストップ!!道だけど一歩行けばその先階段」


アンリの姿が消え、坂を転げ落ちる音がした。

……自然と、溜息が吐かれる。


「………あいつなら大丈夫だろ。てめぇの姉貴だからな、しぶとい」

「いやいやいやいやいや!!見捨てないでコウキ!というかその言葉さっき私に対して言ってたよね!?」

「聞いてたのかよ………忘れろ!!あいつはもう死んだ!!」

「人の姉を勝手に殺すな!ほら行くよ!本当に階段だから気をつけて!」


壁を越えて、ランは階段の下を見た。

まるで、地獄に通じているような暗さと静けさだった。

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