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大切なものは  作者:
5/13

05 旅は道連れ?②

最初は我慢しましたよ!だってせっかくの外出だからね!

3人と歩いているときよりましでしょ!って思いながらね。


でも楽なのはイグナールといる時だけだ。まぁ、イグナールの本性は根性悪だって知ってますし?

彼も私が気付いていることが分かったみたいだけど、表の顔での対応をしてくれるので非常にありがたい。

カイルも寡黙で重苦しい雰囲気だけど、気遣ってくれているのが分かるから気にしないようにしてる。

面倒なのはアズールだ。

なんでこんな女の護衛をしなければいけない!!雰囲気を全開にして、常に不機嫌オーラ。

少しでもお店を覗くために止まろうものなら、ノロマ!っていうオーラバリバリで睨む。

・・・全然楽しくない。

だけど毎回イグナールってわけにも行かないから、仕方がないと思っていたんだけど、ある時それは起こった。


すごくきれいなガラス細工があった。

光を取り込んで、反射するのがとても綺麗で、ああ、昔はよくガラス細工を集めてたんだっけとふっともう帰れない日常を思い返していた。

お父さん、お母さん、お兄ちゃん、お姉ちゃん・・・。元気かなぁと泣きそうになった時、


「いつまでもぼさっとしてんじゃねーよ」


とそれは言った。

今日の護衛はアズールで、彼は朝からイライラしていた。

今日はここ数日滞在している街の領主様の城にカイルとイグナールが赴いていた。

なんでも将軍閣下に領主様の城に滞在されてはどうかとのご招待があったらしいのだが、私という存在があったためか招待を断り、いつもどおり宿に泊まっていた。

しかし領主様は挨拶だけでもと宿へ来ようとしたらしいのだが、カイルが騒動になっては困ると言い、妥協案として、カイルとイグナールが護衛として領主様の城へ向かった。

アズールはカイルと領主様の城へ行きたがったのだが、カイルより私の護衛を命じられ、居残りさせられた。それが不服たっだんだろう。そんな中で、私が外出したいと言ったのが余計に腹立たしかったに違いない。それが分かっていたから、彼の言動を気にしないようにしていたんだけど・・・。


「だらだらしてんじゃねーよ。なんで俺がお前の護衛なんかしなきゃいけないんだ。

 たかが一般人のお前を。いつもいつもカイル様を困らせて楽しいか?

 全く、親はどんな教育をしてんだよ。無教養なのは分かるが、その身分にあった行動ぐらいして欲しいもんだぜ」


・・・・何を言われたのか、一瞬分からなかった。

何で護衛?カイルを困らせる?なんで親のことを馬鹿にされなければいけない?

身分ってなんだ?私が好きで連れ回してるって?

・・・いろいろな事がぐるぐる回った。


「・・・・ぃ」


「ああ、なんだよ」


「・・・さい」


「まともに話すことも出来ねーのか。ホントどうしようも・・」


「うるっさーい!!!!」


やばいとは思ったけど、我慢できなかった。

封印の鍵がひとつはじけるのが分かったがどうしようも出来なかった。

私を中心にして風が舞い上がる中、驚いているアズールの顔が見えたが、それすらむかついた。

周囲の人のことも考えられなかった。


「なんで、あんたにそんなことを言われなければならない!?

 いつもいつもあんたたちの都合で振り回されなきゃいけない!?

 いい加減にしろ!って言いたいのは私のほうだ!!!!」


アズールに向かって、風が刃となって向かおうとした。

・・・瞬間、アリア様から頂いたレイルのペンダントが目に入り、光った。

気がそれたと同時に、無理やり術を押さえ込み、風を霧散させ、呆然としているアズールや周囲の人を一瞥した後、そのまま踵を返した。


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