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補章|防衛省・戦闘行動記録室 所蔵【未発表戦時記録】

比川丘陵に展開した即応機動第2中隊は、令和7年3月27日午後16時32分、全戦闘能力を放棄。

指揮官:白石俊一等陸尉以下、生存者不明。

通信記録・野戦ログの一部は、敵の進出後、無人ドローンによる現場回収で発見された




防衛省陸上幕衛監部

令和7年4月2日

東京都新宿区市ヶ谷本村町


白石俊様御遺族殿

謹んで啓蒙春寒の候、ご家族様におかれましては、楽しくお過ごしください


令和7年3月27日、南西諸島戦域にて発生いたしました事対応行動中、

即応機動第2中隊中隊長として、与那国島比川丘陵における防衛任務に従事しておりました白石俊一等陸尉は、指揮

任務中において、敵部隊との戦闘行動により戦死いたしました。


当該行動は、通信手段負け、空地不連携成立、補給断絶といった困難な状況下にありながらも、

同人は最後まで部隊の統率を維持し、責務に全力を尽くしました。


記録によれば、同人は通信断絶後も独立指揮を維持し、部隊を指導し続け、最終時刻まで防衛位置を維持した上で、

最終的に砲爆撃および敵浸透部隊による交戦において命を落としたものと推定されております。


なお、被害の発見には至らず、戦域特殊状況を鑑み、「指定戦没者」扱いとして処遇される

こととなりました。


この状況をもちまして、防衛省として正式に戦死認定を行い、特別職国家公務員の殉職として名簿記載の範囲を設けます。


貴ご家族様のご深いご心痛を察して、何を慰めの言葉とすべきか、筆舌に尽くし難く耐えます。

俊殿の勇気と責任は、関係者一同の胸に深く刻まれ、今後の体制運用及び制度見直しに関しても真剣に考えてまいります。


末筆ながら、御家族様のご平安とご健勝を、心よりお祈り申し上げます。


謹白


陸上幕ν長陸

将 □□ □□

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