アナタの心は黒色ですか?
心に色があるとしたら
僕の心は黒色だ
知人の成功を喜べない
僕が成功していないから
知り合いの幸せを喜べない
僕が幸せではないから
友人に彼女ができたが、僕は素直に祝福できない
友人の彼女は、可愛いくて素敵な人だったから
悔しい
羨ましい
妬ましい
……こんな感情を抱くのだから、僕の心は黒色だ
黒色の心を、表に出してはいけない
バレてはならない
悟られてはならない
黒色の心を隠しながら、僕は今日も生きていく
でもね、僕は思うんだ
黒色の心を隠し持っているのは
――僕だけじゃないはずだと
だから僕は、アナタに聞いてみたい
アナタの心は黒色ですか?
アナタの心が黒色だとしても
それは悪いことじゃないよ
人として、当然の感情だよ
自分を責めなくていいからね?
心が黒色ではない、アナタへ
アナタはとても綺麗な心の色をしているね
僕から言えるのは、それだけだよ
ただ、もしも心が黒色になったときは
――僕の言葉を思いだしてね