異世界に転生した巫女 ~神の力をその身に宿すスキルが強すぎます~
まるで、透き通るかのような美しく長く黒い髪を、白く長い丈長でポニーテールのアップスタイルにし、白の白衣と赤の緋袴、足に足袋をはいている。
美しく澄みきった黒紫色の眸、そして桜色の唇。
純白の肌、モデルも真っ青なほどに整っている顔。
凛とした立ち振る舞いからも正に、巫女の鏡である彼女は、社務所の中の神主の私室に続く廊下を早歩きという体で半ばもう走っている。
そして、神主の私室についた。
障子の引き手に手をやり...
ガララ、ピッシャーン!
障子が壊れてしまうかと思わせるほど、強く開けた
中に足を踏み入れ、第一声
「神主!今日は初詣ですよ!起きてくださ...」
そこにいたのは、自身の机に付している私服着姿の神主であった。
初詣という神社にて働いている彼女等にとって、数少ない大切な仕事の一つに対しての、神主の立ち振る舞いにちょっとカチンときている彼女だが、“机に付している”という点で、それを抑えた。
更に、足を踏み入れ、机の横まで移動し、正座。
そして、机の上にあった走り書きを見る
『2050年、1月1日。神様が降臨なさる日、供物は朝5時までに。行わなければ、神様が』
最後が書かれてなく、読めない。
只今、2050年、1月1日、AM...6時03分である。
「えっ...これ..大丈夫ですか...?もう1時間たってますよ?...一先ず、神主を起こしましょうかね。神主~、起きてくださ~い」
ユサユサ
と、神主の肩をゆする
だが
「あれ?...起きませんね...、いつもならこのくらいで起きるのに...どうしたんでしょうか?」
暫し考え込んでいると...
コンコン
「美沙希さん、ちょっと今空いてる?すごく混雑してて...今5人体制でやってるから、皆忙しくて」
開けたままにしてあった障子から30~40代の女性が焦った顔をしながら、彼女を訪ねた
「あぁ...なるほどです、分かりました。では、行きましょう」
「ありがとう...ん?神主は起こさなくていいの?」
「ん~..起きないし、いいんじゃないでしょうか?」
「確かに...そうね、んじゃ、頑張りましょうか!!」
「はい!」