45/387

6　リリィさんの夢3

「リリィさん、学校に行かなくて、ご両親は何も言わないの？」

「ん～。別に何もないな。どうなのかな？　あんまりこのことは話さないからな」

「そうなんだ、俺の場合は、最初だけだったな、色々と言われたのは、もう後は全然、あきらめて何にも言わなくなった」

「そんなもんなのね」

「佐藤君てお仕事何してるの？」

おれの方に向かって、さっきから、俺の話し相手になってくれているリリィさんが、急に聞いてくる。

少し、陽が陰ったようで、今まで見えていなかったリリィさんの表情が見えてきた。

「俺はね……」

どうするか……子供相手だ。どの程度ぼかせばいいか……推しロリにやった方法で。

「接客業だよ」

「接客業……、夜の仕事か」

何で？口に人差し指を当てて空を見ながら少し、眉を顰め俺の仕事を夜の仕事って言い当ててきた。

「な、何で？」