表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
凪の始まり  作者: 樹本 茂
2015年8月 凪の始まり(後編)
370/387

17 2015年8月 17

防波堤は当時より大きく、高くなっていた。

以前、俺達は、俺は勢いをつけて1.5mほどの高さのそれを登ったのを思い出した。

でも、今の防波堤は、津波で損傷したのと、高さをカサマシして大きく高くなって、とても、勢いで登れるようなものではなくなっていた。


当然、防波堤の向こう側などは、うかがい知ることなど出来ないし、崖を作っていた小山とそれを迂回するために大きく曲がっていた道路は、その小山を切り崩して、そこはまっすぐな道路に挿げ替えられ、5年前のそれとは大きく違っていた。


ああ、リリィさんのお気に入りの場所……

無くなっちゃったんだ……


でも、どこかに防波堤を登る階段があるはずだ。

以前に砂浜に降りた時には小山の向こう側、今では直進した100m程のところだろうか、視線をそこに映すと、やはり……そこには、当たり前に階段があって……


蒼い月夜に照らされた。白い防波堤は、俺には彼女の元に導く真っ直ぐな一本道の様に感じられた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ