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24 2015年5月 24
なんでそんな重要な事を今頃、言い出した!
私はおっとり未海ちゃんの話の後半は既に高校の玄関からダッシュして、聞こえていなかった。
要は、あそこにけんたろーは、いるって事、だよね。
だったら、私が出来る事は、すぐにあそこに行くだけだ。
……だよね……
けんたろーだもんね。
私が待っててって言ったら、無条件に待ってるよ。
4年も会わなかったせいかな?
すこし……
いいえ……
いっぱい、自信が無くなって、もしかしたら、他に好きな人でも出来て、って、私の事好きだなんて言われた事ないけど、だから……
もう……
結婚でもしてたら、ダークホースの陽葵あたりと上手い事、まとまってたらなんて、思って、気後れしちゃったんだ。
でも、良かった!
けんたろうー、今行くよ!
待たせてゴメンね……
高校の坂を下る私は正面の遠くの山に沈みゆく太陽を見ながら、満面の笑みを浮かべて、ここに来た理由を、けんたろーとの再会を夢見て、全力で、坂を下っていた。




