表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
凪の始まり  作者: 樹本 茂
3月 卒業
299/387

21 奪われた日常21

「綺麗だね……けんたろー」


ボートの中で横になる俺の胸に抱きついて、神社の森の、木々の隙間から見える満点の星空を眺めていたリリィさんはそんな事を言った。


「そうだね……」


停電になったのだろう……

街の明かりは何一つ無く、けたたましく鳴っていた防災無線もサイレンも沈黙を守り、辺りは静寂と漆黒と……ただ、満点の星空だけが、普段以上に輝いて見えていた。


「こんなにお星さまってあったんだね……」


俺達、三人と一匹はボートを下に敷いて、その中でうずくまり、リリィさんが持ってきた毛布一枚を掛けて温め合っていた。


とにかく寒い……

3月の上旬だというのに、下手したら雪が振りそうなほど、そして、下からの、地面からの冷気をまともに喰らう、ずっと揺れ続ける今の状態では……とても寝る事なんかできそうになかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ