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2 追憶2
そんな事が暫く続いたある日、家にばあちゃんがやって来た。母さんの母さんだ。俺の家から電車で2時間ぐらいのところに住んでいたばあちゃんは、俺にも優しかった。その日、ばあちゃんは、家に泊まっていく事になっていたようだ。
俺が布団について、しばらくすると、隣の部屋で母さんとばあちゃんが話している内容が聞こえてきて、自分の耳を疑った。襖を開けて聞き直したかった。
父さんが、別の女の人を好きになって、若い女の人に夢中になっているというのだ。
新しく入ったホテルで一緒に働いている若い女の人、その人のところに出入りしている。
そう言えば、父さんは、最近、夜勤の仕事があるといって、しょっちゅう家を空ける事が多くなっていた。
母さんは、そのホテルの従業員の中に知り合いがいて、その人から話を聞いているという事だった。
母さんが泣いている理由が子供の俺でも理解できた、そして、大好きな父さんが母さんを裏切った事が許せなかった。




