表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
凪の始まり  作者: 樹本 茂
12月 健太郎は人を愛せない
193/387

8 レイアさん2

「健太郎、仕事なれた?」


「慣れましたよ。もう3年目ですから」


「え? もうそんなになる? 嘘? えー」


フロントガラス越しの空をにらみ、昔の事でも思い出しているのだろう、しばし動きが止まっている。


「あ~、確かにそんくらいか……


店に入ったばっかの頃はジャックナイフのような切れ味だったもんね。随分丸くなったね、健太郎」


なんの話だ。俺は食い詰め浪人の様だったが、誰彼構わず襲う様な事はした覚えが無いぞ。

そして、記憶が合致したのか?相変わらずいい笑顔で俺の運転する横顔を見ている。


「あんな小っちゃかった健太郎がこうして車でお迎えに来るなんて、あたしも年取る訳だよね」


何言ってんだか、この人は……


「これから、お店に行きますけどよろしいですね?」


「お! よろしいですよ。良きにはからえ、それより、健太郎、彼女出来た?」


「出来ませんよ、なんですか? ちょっとやめて下さい。セクハラで訴えますよ」


「何でよ、可愛い弟への挨拶代わりに可愛いほっぺをスリスリしてるだけじゃないの」


「相手の同意がなければダメなんです!」


「同意したよね? うん! ほら、同意してんじゃん」


もう、やりたい様にさせるしかない。だってこういう人だから。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ