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凪の始まり  作者: 樹本 茂
11月 質の悪い奴ら
181/387

22 下校

「みんなは知ってたの?」


下校すがら、いつもの3人に聞いてみた。


「私は気が付かなかった……

結城さんって、いつもあの3人としか遊んでないから、あんまりお話とかもしないからなあ……」


推しロリさんが俺を見つめながら瞳をウルウルさせて言葉を継ぐ。

か、可愛い……


ダメだ。ダメだ。


「杜氏君は?」


「僕も分からなかったよ。色々、あとから聞いたんだけど、五年生の時から別の人にも同じようにやっていて、その人はそれが嫌で別の学校に移ったらしいよ」


「え? 誰?」


「先島君」


「知らない」


リリィさん……お前、まともに学校来てなかっただろ!


「私は知ってたら、ただではおかなかったよ」


だろうね。



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