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10 雅さんの悩み9
「ああ、考えてもいなかった……
そうか、それなら、私の経験も全く無駄にはならないのね……」
「どうなんでしょうね、お子さんと、よくお話してみてください」
俺は、雅さんの経験を生かし最高値で売る方法について提案したつもりだ。あとは、お子さんの意向もあるだろう。よく話してしてくれ。
雅さんがスッと俺を見つめて、少し目を潤ませている。
おい!何だよ!
ウルウル攻撃か?
小娘でもあるまいに!
今の俺には通用しない。
なんせ、周りは小娘どころか、子供ばっかり、ウルウル美少女に囲まれて暮らしているのだから……
昔の俺になら通用したのか?




