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凪の始まり  作者: 樹本 茂
11月 質の悪い奴ら
161/387

2 雅さんの悩み1

「おはようございます」


夕方、事務所に入ったら、


「店長おはよう」


「おはようございます」


雅さんと郷田さんが一つのパソコンモニターを見ながら談笑中だった。

前にも見たな……


「ありがとね、郷田さん」


そそくさと事務所を後にする雅さんだった。

ん?前もあったな……


「どうしたんですか? 雅さん」


俺がパソコンと向き合う郷田さんの背中に声を掛けると、


「最近、表計算やら、文章作成やら、経理の計算やらに興味が出たらしくて、暇になると教えてくれって来るんですよ」


そう……なんだ……


「そうですか」


俺もそれ以上は無かった。


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