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凪の始まり  作者: 樹本 茂
10月 けんたろーの旅路
155/387

26 パパ2

「私とお兄ちゃんは防波堤で知り合ったの。今年の五月に。


私は、お父さんが去年、海で死んじゃって、それで、ママが不安定になっちゃって、それを誰にも言えなくて、言いたくなくて、惨めに感じてずっと、一人でいたの。


そんな時、お兄ちゃんと知り合ったの、最初は変な人だなって思ったけど、ほんとに私が言った、ここで待ってるって言った、防波堤に毎日の様に来てくれて、ただ、一緒に釣りをして帰って行くの。私は、学校に来いってい言われていたら、行ったかどうかわからない。でも、お兄ちゃんは言わないの。そして、釣りをするだけ。


そのうちに仲良しになって、遊びに行ったり、ご飯食べたりしていたら、お兄ちゃんが気が付いたの。私の本当に学校に行けない理由に。


凄く嬉しかった。


わかってくれる人がいるんだ。いたんだって。その時に少し言っていたのが、昔の話。お兄ちゃんが子供の時の事。お兄ちゃんを捨てていなくなったお父さんの事」


私はおじさんの表情が陰るのを見ていた。


どうしようか迷った。


話をしていいか迷った。

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