21話
9日目剣術第3試合と武術第3試合
ビュジの試合が執り行われ、隣の武術試合ではヒュージの試合も始まる。
まずはビュジの試合から、相手は1年8組バサル
バサルとビュジ共に右脇構えを構える。
審判の『はじめ!』の声により両者詰め寄り切り上げによる打ち合い。
【ガキーン】
威力は互角のまま切り下ろし、横払い、3合打ち合い、お互いに一歩下がる。
バサルは上段に構えなおし、ビュジも同じように上段に構える。
するとバサルは「乱撃」と呟き間合いを積めると、一瞬で5連撃を放つ。
※乱撃《力量に合わせ連撃数が変わる(スキル、技、共に存在する)》
それをビュジはバックステップで交わすが最初の一撃がかすったようだ。
「油断してたな。」ビュジはかすった場所を見ながら反省する。
すると審判が『まった!』と試合を止め、バサルに『バサル選手、知っていると思うが、剣術は通常の授業や準決勝までは魔法、スキルの使用は禁止されている、さっきのはどちらを使ったのかね?』
「どっちでもいいしゃね~か!こいつに勝つには使える物はつかわねーとな!」バサルは吠える用に喋り、直ぐにでもビュジに襲い掛かろうとしている。
「自分としては今のは技と思います、ですので試合の続行をお願いします。」と審判にビュジが進言する。
『分かった、だか大怪我に繋がる用なら即試合を中止するからね。』
と言いさがり『はじめ!』と再度試合を再開させる。
「今度はかする程度ですませね~」
「あの程度で大袈裟な。」
バサルとビュジが上段に構え直し、同時に「「乱撃!」」と声を発するが乱撃の連撃数が違った。
5連撃対10連撃。
【ガギギギギギ!ズガガガガガ!】
5撃は打ち合いになったが残り5撃がバサルの身体に連撃か入った。
「カハ!」
バサルは倒れ、審判が「勝負あり、勝者ビュジ!」と宣言した。
「スピード、パワー、連撃数共にまだまだだ、もっと熟練度を上げてこい。」
ビュジはバサルに言い放ち闘技台から出ていく。
時は少し戻り、ヒュージの試合
相手は3年8組サナーガ
サナーガは腰を落とし、腰に握りしめた両手を当てて構えていた。
ヒュージは腰を落とすだけの構え。
審判の『はじめ!』の声により一気に両者が詰め寄りサナーガが右正拳突きを繰り出す、それをヒュージは左手で捕まえ、体を回しながら捕まえた右腕を引っ張りサナーガを腰に乗せ投げる、いわば背負い投げだ。
サナーガは投げられる瞬間、自ら跳び空中で体を捻り着地する。
着地と同時に飛び跳ね蹴りを放つ、それをバク転で躱すヒュージ。
着地の反動を利用し、サナーガの間合いに一瞬で入り胸部に3発殴る。
「ぐ!」
最後に右の手の平で下から上に顎を射ぬく。
そのまま倒れるサナーガ。
審判が「勝負あり、勝者ヒュージ!」と宣言した。