17話
剣魔武技大会、初日
コロッセオの観客席には溢れんばかりの観客が集まっていた。
闘技場の中には石畳の闘技台が三つあり、各台の上に右の台から1年~3年が立って並んでいた。
1年が立っている台が剣術、2年の台が魔術、3年の台が武術を競う台となっている。
各台共に魔法障壁が張られており、念のために観客席にも魔法障壁が張られている。
この魔法障壁はある一定以上の衝撃を防ぐ物で、人が歩く程度だと反応しない。
『本日は晴天に恵まれたこの良き日に、若者たちの技術発展を目的とし、最終日には王国の王と魔族の王が観覧にお越しくださる事になっておる、選手に選ばれた者も、またそれ以外の者も、この2週間の経験を糧にしさらなる成長をしていただきたい。これより、剣魔武技大会を開催する!』
学園長の挨拶が終わり、さらに盛り上がっていく大会。
試合はトーナメント戦で参加人数は30人、2年と3年が抽選でシードに選ばれる。
試合は大会の2日目から、各闘技台で3試合開催され、9日目が試合休みで、準決勝から一日置きに戦い、最終日に決勝戦を行う。
注目されるのは大会に出場する人たちが主になるが、実はクラス対抗の採点もある。
大会中、島の人は学園に手伝いの依頼をし、達成するとポイントを貰えたり、自分のクラスの選手が試合の時に応援に行くとポイントを貰えたりする。
ポイントにより順位を決め、好成績のクラスには褒美がある。
優勝したクラスは学食1ヶ月無料とか成績の採点が少し甘くなるなど、一番は内申書だ、就職がかなり楽になり、出世もしやすい.
そんなこともあり、生徒達もやる気に満ちていた。
開会式も終わりトーナメント表が公開された。
それを見た1年5組の生徒はブウイングの嵐を言っていた、何故ならヒュージとジュデの組み合わせがあまりにも偏っていたからだ。
ヒュージは大会3日目第一試合、ジュデは4日目第二試合が、あからさまにおかしい組み合わせだった、2人共の組み合わせが2年か3年の生徒が主になっていた。
ヒュージ「皆、落ち着いてくれ。」
ジュデ「俺達なら問題ない。」
2人がクラスメイトを落ち着かせる。
ヒュージ「皆、試合の応援を頼む。」
ジュデ「頑張るから頼むぜ。」
「「「「「任せて!」」」」」
クラスメイトの気合が入ったとこで。
ヒュージ「ではジュデよ行くとするか。」
ジュデ「おう!」
2人はリン王女と待ち合わせをしており、一緒に馬車で貴族街、一番大きな屋敷に入っていく、この屋敷はリン王女が借りている屋敷で、3階の35部屋ある、外見も豪華な屋敷だが屋敷内は口では言い表せなうほどの豪華さだった。
その一室に入ると会議室の様な部屋に既に5人が座っていた。
リン「皆さま、お待たせして申し訳ありません、まずは自己紹介から。」
順次自己紹介をしていく。
リン「では、皆様に集まっていただいた理由など、こちらのヒュージ様から説明させていただきますわ。」
集まった5人は両国の応援兵の隊長と島の憲兵隊と警備隊の大隊長とジンジだった。
ヒュージ「集まっていただきありがとうございます、既に憲兵隊と警備隊には話をしておりますが、改めてさせていただきます。」
大会最終日のテロについての説明、対策を話すヒュージ、応援の隊長は驚愕しつつ王の意向ともあり納得するしかなかった。
リン「では、細かい打ち合わせも有りますので最終日までお付き合いよろしくですわ。」