第1話 とある妖怪
はじめましてスカーレットです。えー、これは処女作ですのでかなり下手なところもあります。暖かい目で見守ってください。
主人公と妖精の関係です。
私の名前は無い。生まれてすぐに、親に捨てられてしまったからだ。だが、私は妖怪。これくらいで死ぬ事はない。犬の妖怪だから、その辺で食料を調達している。これが実は辛いんだよなぁ。見つからない日は見つかるまで歩き回るし、それでも見つからない日だってあるわけで。まぁ、そんな感じの生活を繰り返していたある日のこと。私は、奇跡の出会いを果たす
「あれ?こんなところ犬がいるー。ねね、連れて帰ろうよ」
「ダメだよ、何処かの家の子かもしれないじゃん。それに、急に連れていかれてもわんちゃんが困っちゃうよ」
活発な妖精と大人しい妖精の2人組が私の目の前に来ていた。私は空腹で動けず、その様子を眺めていることしか出来なかった。やがて、活発な方の妖精が話しかけてきた
「私達と一緒に来る?」
私は辛うじて頭を持ち上げることが出来て、コクリと頷いた
あれから数年間、2人の妖精と一緒に暮らしている。私は完全にペットだ。2人はよく出かけていくが、その時に私がついて行くことは無い。私は家の留守番をしているのだ。私も一応妖怪だ。戦う事はできるし、能力だって持っている。2人には簡単に勝てるだろう。だが私はあまり戦わない。単に戦う相手がいないだけではあるのだが、平和が1番だとも思っているからだ。まぁそんな事はどうだっていいんだ。今、2人の妖精が危機に陥っている。人間に追われて、退治されそうになっているのだ。この時代、人間にとって妖精は妖怪と同じ、悪いモノだった。私はそれに気付いて2人を探してはいるが、あちこちに匂いがあって、中々たどり着けない。すると、右側から声が聞こえてきた
「やめろっ!離せよ!ゴハッ」
活発な方の妖精の声だった。もう1人の声は聞こえなかったが、恐らく一緒だろう。私はそっちの方へ急ぎ向かった。見えたのは、人間の男に捕らえられ、傷だらけになった夢だった。もう1人、楓は傍で倒れていた。
私は怒りが最高潮に達し、妖怪の力を振り絞って人間と戦った。途中から記憶はない。気づいた時には、夢と楓が私の両隣で眠っていた。私は体を大きくし、2人を連れて帰った
数日後、私が寝ている時間に2人はそっといなくなった。起きた時、置き手紙があることに気が付いた。内容を読んだ時、私は呆然としてしまった
私達が一緒にいると君に迷惑をかける。だから、いなくなる事にしたよ。楓は君と一緒にいたがったけど、説き伏せてしまった。私も一緒にいたい。けど、迷惑をかけてしまうくらいなら、いっその事離れてしまう方がいい。じゃあね、元気でいてよ。またいつか、会えたら会お
夢&楓
私は何度も何度も読み返した。けど、諦めて、1人で生きることを決めた。いや、正確には1匹なのかな?まぁどちらでもいい。この世界は狭い。いずれ、彼女達にも会えるだろう。その時まで、さよならだ、夢、楓
はい、最後まで読んでいただきありがとうございました。これからも頑張って投稿していきたいと思います