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 翌朝、早速甚平を返しに睦美の祖父母宅を訪れると、実はね、と睦美は嬉しそうに打ち明けた。

「赤ちゃんができたの」

「えっ?」

 突然の言葉に驚きすぎた美海は聞き返し、睦美のお腹を見た。いつもと変わらない体型だが、彼氏との間にできた子が宿っており、来年の春頃に生まれる予定だという。愛おしくお腹を撫でる睦美の姿に、おめでとうと美海は自分のことのように喜んで、母親とはこういうものなのかと感心した。

「お腹、触ってもいい?」

「ぜひ触って!」

 右手で睦美のおなかに触れる。この中に新しい命があるのかと不思議に思っていると「あっくんがね、あ、私の彼なんだけど」と、睦美が嬉しそうに彼氏の話をする。そういえば、睦美姉とはいろいろお喋りをしてきたが、恋愛話は深く聞いたことないなと美海は気付いた。すると、美海には信じ難く、すぐには理解できない言葉を睦美は言った。

「睦美姉、何て…?」

「今すぐっちワケじゃないよ。出産は島でしようっち思ってるし」

 信じられないと、ショックを受けている美海に気づいた睦美は「悲しそうな顔、せんで」と美海の頭をなでた。

「盆と正月は毎年、帰ってくるから」


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