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視線の温度

作者: さかまる

最近、何か違う。


電車の窓に映る自分の姿を眺めながら

この所、頭から離れない事を思う。


そう、何かが違う。

何かというか、妻の視線が。


もうスイートテンも過ぎた穏やかな感情。

夫婦というか「家族」

そういう関係だったはずの妻の視線が、

ここのところとても熱い気がする。

それこそ、恋人同士だった頃にもないほどに。


女子大に通う優等生タイプだった彼女に一目惚れ。

初対面から交際を申し込んで、

押して押して押しまくって手に入れた。

外堀から埋めて、嫁にした。


いつでも好きなのはこっちの方で、

妻は好意は示しても恋はしてくれなかったはずなのに。


今の妻の視線は、あの温度は…。


彼女に何があったんだろう?

どうして、急に?

戸惑うけれど でも胸のうちから沸き起こるのは

喜び。


俺のものだ。

彼女のすべてがようやく俺のものになった。

そうだ。今まで以上に大切にしてやらないと。

もっと2人の時間をもとう。


悩んでいた転職。やってみるか。


そう決めて、駅から1歩踏み出す。

結局のところ、なぜ妻が熱い視線を寄越すのか

答えが出ていないことにも気付かずに。

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― 新着の感想 ―
[一言]  どんな変化があったのでしょう?
2016/10/13 14:24 退会済み
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