プロローグ
この世に神様なんていない。
この万能な時代。人間が神のような存在になってしまった。
不完全な人間。何故、世界を、地球を支配するのか。言語や知能レベルが違う。
それだけの理由で。
僕はこの世界を統制し、制御し、変えてみせる。
なんてかっこつけてみたけど、結局僕には何の力もない、ただの高校生だ。
それは、今、一番僕が分かっている。
大学受験に失敗し、家にお金もなく、浪人も出来ない。おまけに家庭崩壊寸前。
家にいると何を言われるのかわからない。
僕は朝からずっと、自転車に乗って遠出をしていた。
場所は家から十キロ近く離れた山だった。
行きたい大学もそこにあったが、行けないと分かっていたので今は通り過ぎるだけ。
行きたかったな。大学。途中で僕の行きたかった大学の学生であろう生徒もチラホラ見えた。
僕の予想していた時間では、今頃僕は、大学に受かった! とみんなに自慢し、夢の大学生活に夢を見ている時期だったのに、何故今見ている光景は、絶望に染まっているのだろうか。
自転車で山を登り、畑や川が見えてきた。
川で一休みしようと思い、自転車を止めて、川の近くへと歩く。川のせせらぎが、僕の心を落ち着かせてくれる。
つい、ウトウトしてしまい、僕は寝てしまった。