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海風  作者: 毛利 政宗
9/11

Life

前書き すいません!

どうしても、話がつながらなかったので

1話と6話をちょっと変えました!!

本当に、すいません。ご迷惑をおかけします。

健太が倒れて、まだ、目を覚まさない。

かれこれ、3日・・・3日間寝てない

眠ってる場合じゃない。

見てなくちゃ・・・


「人美ちゃん?」

「あ、おばさん・・・」


健太のお母さん、私の世話もよくやってくれる優しいおばさん。


「寝てないなんて、体に毒よ?

 私が見とくから、人美ちゃんは寝てなさい」

「いいんです。もし、寝てる間に・・・

 なんて事があったら、後悔が残るだけですから・・・」

「・・・大丈夫・・・この子はそう簡単に死なないわ。

 だから、安心して?この部屋の隣もとってあるから。

 そこで寝ていいわよ・・・疲れた顔してる・・・」

「・・・乱れた顔ですよね・・・」


笑ったつもりだったでも、笑えなくて・・・泣きそうになった・・・


「お手洗い行って、お言葉に甘えて少し、休みます。」

「そうしなさい・・・」


おばさんの様子が気になったので、少し覗いてみた。すると・・・


「どうして、健太なの・・・変わってあげたい・・・

 まだ、高校3年生なのに、なのに・・・」


泣いていた・・・



その様子を見て私も、泣いてしまった・・・





そして、疲れがでて、泣きながら寝てしまった・・・









「ん~~・・・はっ!!」


あ、あのまま寝ちゃったんだ・・・


何時間寝たんだ?夜の8時?寝たのが、昼の2時・・・


「6時間も寝ちゃったああ!!」



「いいのよ?」


小さく笑いながら健太のかあさんが入ってきた。


「すいません、おばあん・・・」


また、私の小さく笑って隣に座った。



「あのね、さっき健太が・・・」

「健太がどうしたんです!?」

「いや、寝言で・・・

「人美ちゃん、人美ちゃん、どこ?

 怖いよ・・・暗いよ・・・はやく見つけて・・・」

 って言ったのよ・・・心あたりない?」

「・・・あっ!!」

「何か、あったの?」

「ちょっと、すいません!!」


あれは、幼稚園の時、寺の境内かくれんぼした時に健太が見つからなくて・・・




時刻は午後6時。


「健太くーん。どこー。帰っちゃうよ?」


返事は返ってこない。そのかわりに、カラスが啼いた。


{ガアアアア ガアアアア}


「きゃっ。」


幼い私はカラスが怖かった。


「健太くーん。こうさんするから、帰ろうよ・・・」


その時、カラスが飛んだ。


{ガアアアア ガアアアア!!}


バサバサッ!


「きゃあ」 


「人美ちゃん?どうしたのかね?こんな時間まで。」

「住職さん!」


このお寺の住職さん。みんなにお菓子を買ってくれたりする、優しい住職さん。


「あのね、健太くんがね、かくれんぼしてて見つからなくて、

 カラスがね、ガアガア啼いて、飛んでね・・・」


「そうかそうか。怖かったね。じゃ、健太くんを探そうか。」

「うん・・・!」


「(古井戸に落ちたのか・・・?)

 人美ちゃん、ちょっと待っててね。」

「うん。」



「あ、住職さん!なにそれ?」

「懐中電灯だよ。」

「どうするの?」

「古井戸を覗くのさ。」


そして、古井戸を覗いてみると・・・


「あ、健太くん!!」

「もうちょっと、大人の力を借りよう。」


そうして、住職さんが警察を呼んで。古井戸事件は解決した。


その日の夢で、真っ暗な中健太が、同じ言葉を言っていた・・・




「また、古井戸に落ちたんだ!健太が!」



意識はまた、古井戸に・・・


行かなくちゃ・・・

あの、昔遊んだあの寺に。



「はあ、はあ。住職さん!!」

「はい?どちら様でしょうか?」

「・・・歳をとりましたね、住職さん」

「・・・?」

「人美です。沢村 人美。」

「ああ!人美ちゃん!懐かしいの!!」

「それで、お願いが・・・」

「なにか?」

「健太を・・・健太を・・・助けてください。助けてください・・・」



「・・・中で話を聞こうかの。」


私は、全てを話した。

健太と付き合えたこと、

健太の病気の事、

意識が戻らないこと、

全て・・・・


「うーん。まあ、聞いていなさい。」


そういうと、住職さんはお経を唱え始めた。


なぜだか、心が穏やかな気持ちになった。







「ありがとうございました。なんか、落ちついた気がします」

「それは、よかった。・・・健太くんの事は、私にもどうにもできない。

 でも、少しでも長く生きていられる事を祈っています。」

「ありがとうございます。では。」


ピルルルルル


「あ、電話。」


病院?!健太になにか?!


「はい!!」


「・・・俺・・・」


いまにも、死んでしまいそうな声だけど、

悲しくて、苦しそうな声ではあるけども、

愛しい人の声・・・・


「健太・・・」

「・・・容態が急変したって。すごく、悪化してるって・・・

 もう、死ぬかもって・・・」


「え・・・」


「俺・・・それでも、お前と行きたいところがある。

 来てくれるか?」

「うん・・・」





残り







『3日』


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