Help me
少し長いかもしれません。
あれから嫌がらせはエスカレートしてきてる。
それと同時に健太の我慢も限界にきて、今にもキレそう(汗)
今は放課後の誰もいない教室。あの日から、みんなが帰ってから帰ることにした。
「けっ、健太?」
「・・・何?」
「私は、大丈夫だからキレないでよ?
停学だけはマジ勘弁。」
「ああ。」
あー、絶対分かってない。上の空だもん。健太が「ああ。」
って言う時は、100%人の話聞いてない。
私のために怒ってくれるのは嬉しいけど、度が過ぎるよ(悲)
「か、帰ろっか。」
「うん。」
「来たな、沢村 人美!行ってきて、バッタ、カマキリ、青虫たち!」
もそもそ・・・
「・・・」
「(健太のほうが怖いわ)」
!!あれは、バッタ、カマキリ、青虫!!
私の嫌いな虫ベスト3どもだぁぁぁぁぁ!!
「うわあああああ!!来ないでええええ!!」
「!!(人美が嫌いな虫ベスト3だ!)
人美、目つぶっとけ。」
「・・・うん。(涙目)」
バシッ、ポイッ。
どうにかなったかな?
「「え。」」
体が浮いてる?
「生徒会長おおおおお?!」
「なっ!!」
「ちょっと、沢村さん借りるよ~」
「ええええええ!!」
ー生徒会室ー
「・・・」ニコニコ
なんなんだ。両手足しばって。
「ねえ、沢村さん。」
「・・・はい?」
「柳沢くんなんてやめて、俺にしなよ。」ニコニコ
何言い出すんだ、このニコニコのお兄さん。
「ねえ、俺にしなよ。」
「来ないでください!!」
「・・・どうして?こんなに、思ってるのに。」
気持ち悪い、怖い・・・
「ッ、健太ああああ!!」
「生徒会長、コイツはあなたが思ってるより器用じゃない。
だって、「怖い、助けて」って言えないから。」
「健太!!」
「コイツは、返してもらいますね。」
「・・・お前が、羨ましい・・・」
「お前の叫び声、あれがお前の精一杯の『Help me』か?」
「なに?」
「なんでもない」クスッ
聞こえてるよ。『健太』それが私の精一杯の甘え言葉。Help meだよ・・・