巨乳の女 - 巨乳BBAにlock-onされた俺は、果たして助かるのか … -
俺は、黒六白の黒豚だ。
黒い体に、手足の先と鼻先、それにくるっと上に丸まった尻尾の先が、白い毛で覆われている。
だから、黒六白。バークシャーと呼ばれる、黒白のとても可愛い豚だ。
俺は、勝手に自分の事を、『パンダ豚』と呼んでいる。
… はぁ⁈ 便乗商法? まぁ、良いだろうが … 可愛ければ … …。
俺たちの肉はとても美味い。鮮紅色のきめ細やかな筋繊維に、とても風味良く甘い、極白な脂肪が適度に絡む。だが、共喰いになるから、俺は食わないが。
俺の趣味はスロット。自称、スロッター黒豚だ。
この小さな盆地を左右から流れ下る二本の支流が出会い、海に至る本流になる山あいの南の外れ。ここにある大きな養豚場が、俺のネグラだった。
目つきの悪い年寄りとそれを狙うハイエナたちしかいない、農場近くの緑をイメージカラーにするローカルチェーンの低貸しパチ屋。ここが、いつもの俺のホームグラウンドだったのだが。
このパチ屋の奥にある、事務室。俺は、ここでたまに事務仕事のアルバイトをしていた。
俺は事務机に座り、パチンコ台の上に飾るポップを作っていた。二つに割れた蹄の先に原稿を挟むとカラーコピーを取り、綺麗にパウチして。
[ 大当たり確率 1/319.6 1/99.9 … ]
こんなもん、本当に当たるのか ⁈ 俺はそう呟きながらパウチのミミにハサミを入れ、切り落とす。
予め決められた、その日のスランプグラフ通りにしか当たらないくせに …。
スロだって、吸い込んだ差枚が、事前に仕込まれた一定数になって初めて大当たりするのに。確率通りの抽選なんて、実は、全くしていません …。 確率は、ただの後合わせに過ぎないし … …
当然、パチ屋に、夢も希望もあるわけがない。所詮は、お店の手の平の上 …。
そう言う俺も、いつもその上で、ただ転がされているだけだったんだが … …
俺の右斜め前の席には、還暦間近で色白の、中ヨークシャーの女が座っている。
だが、見た目もむっちりとした、その色白のBBAは ” 巨乳 ” だった。
顔は 、… 厚化粧の向こうの、顔は … …。
… まぁ … どこから見ても、やっぱり ” BBA” だったが … …
その胸元には巨大な乳が、紫色の乳バンドに押され、パッカりと開いた制服の胸の谷間から覗いている。
まるで、乳牛の ” ホルスタイン ” の様に。
「うんっ ⁈ … 」
突然、背中にゾワッとした悪寒を感じた。
顔を上げると、BBAと目が合った。
( ビクッ! ) ” 気色悪っ ” 思わず、俺は手元へと目を背ける。
BBAは、たまに俺をジッと見つめ、時々色目を使ってくるような …。何となく俺は、それに気づいてもいた。
… 俺は、狙われているのか? 獲物として …
このBBAが ” 色狂い ” だという噂は、この事務所の中で、何となく聞こえて来てはいたのだが …。
「ん。… ⁉︎」「 … 何だ ⁈ 」
ある日、後ろから聞きなれない音が聞こえてきた。
( … プン プン プン … … )
プン? …。 何の音だ⁈ 俺は首を傾げる。
… ? 背後を振り返る。
「わっ ‼︎ ‼︎」
BBAが╶プン プン╶ とつぶやきながら、そのたわわな両の乳をユサユサと左右に揺すり俺の背後に迫っていた。
( プン プン プン … )( ユサ ユサ ユッサ … )
( プン プン プン )
思わず俺は、座っていた椅子を蹴飛ばし、事務所の奥へと逃げる。
それでも、BBAは肩を小刻みに振り、紫の乳バンドに挟まれたその巨大な両乳を揺すりながら俺を追いかけてくる。
そのたるんだでかい尻をも、ぶいぶいと左右に振って。
( プン プン プン )( ユサ ユサ ユサ ユッサ ユサ … )
( ぶい ぶい、 )… …
BBAは色目を投げかけながら、なおも、俺の事を追い込めてくる。
( プン プン プン ぶい ぶい 、プン プン、ぶい プン … )
( ぶい ぶい ぶい … ) … …
周りの事務員たちは、俺とBBAとの間でのその攻防に、当然皆気づいていた。しかし、誰もBBAを止めてくれようとはしなかった。
多分、俺のことをBBAへの貢ぎ物として見ていたのだろう。
「やはり、できる豚はもてるぜ!」( 勘弁してくれ … )
BBAの、その血走った両目は、完全に俺をlock-onしている。
( プン プン プン … )
( ユサ ユサ、プン )( ユサ プン プン … )
( ユサ ユサ ユサ、プン … )( プン プン プン )
これは、何の呪いなんだ … 俺は、何かに呪われているのだろうか ⁈
どこに行っても、いつもこんなのが寄ってきてしまう …。… 全てが前世の、不徳の行いのせいなのか … …
「夢なら …。これが夢なら、早く覚めてくれ!」
俺は、心の中で、そう無言の叫びを上げる。
「 … … … 」
だが、俺はBBAに追い詰められながらも、どこか妙に冷静な頭の片隅で思っていた。
「くそっ、! BBAのくせに、こんな巨乳をしやがって …。 」
「… 俺が巨乳マニアだってことを、…」
こうなったら … …
… …( はッ‼︎ )… 瞬間、俺は正気に戻っていた。
危うく、若気の至りでBBAに上駕して、激しく腰を振ってしまうところだった。
いゃ~ 危ない、あぶない …
BBAは、その俺の心の妄想を、敏感に察知したのだろうか? ニヤッと笑うと、自分の席に戻っていった。
救われた、俺は …。とにかくも …
別の日、俺は色目を投げてくるBBAの顔が見えないように、BBAの机との間に張り紙をした。
この事務所の座席案内を2枚、A3版に拡大コピーすると、しっかりとパウチで裏打ちをして。
『 この世は、全てがギャグで出来ている … 』
これは、多分 ≪ 真理 ≫ だ。 … …
「 面白すぎる 」
俺は、静かにそう呟く。グラスの中で紫色に染まる、巨峰サワーを飲みながら …
( おわり … )




