作戦会議
「さて。それではこの僕コトが暫定的に皆様の取りまとめをさせていただきます。」
「議題はもちろんセンゴクとの決戦についてです。」
「幸いにもこちらには情報はそろっています。情報源は主に僕らの仲間のロクスケさんですね。」
「皆さんご存知の情報も含まれているかとは思いますが知っている人にも知らない人にも情報を共有しておきたいので一通りすべての情報を網羅しておきたいと思います。」
「最も警戒するべき相手はもちろん総大将『災害』ゲントクです。」
「強さという一点においてはこの世界で彼にかなう人個人はいないでしょう。」
「圧倒的な膂力速度統率力そして六道というセンゴク独自の戦闘技術をこれ以上なく使いこなす文句なしの最高戦力。」
「基本的には彼とまともに戦闘してはいけません。1対1で立ち向かえば待っているのはほぼ確実な敗北です。」
「相対する場合には複数人での時間稼ぎもしくは逃避を徹底しましょう。」
「もしかして勝てるかもしれない。という発想は基本的に持たないでください。」
「総大将だから彼を打倒もしくは捕縛できれば戦闘は終わるのですが…彼を狙うデメリットのほうが圧倒的に大きいので原則彼との戦闘は禁止させていただきます。」
「総大将の下に続くのは12人いるダイミョウの人達です。」
「『黒影』サルタヒコ」
「『追跡者』ミドウ」
「『無限軌道』ヤツフサ」
「『増殖地獄』カネズミ」
「『極彩植物』リンドウ」
「『精密射撃』ユヅキ」
「『小衛星』ヨウメイ」
「『完全武装』アガツマ」
「『傾国』ヤシロヒメ」
「『粘着質量』ウミウシ」
「『核熱』アカネ」
「『電光石火』シャッコウ」
「彼らに対しても真っ向からの戦闘はお勧めしません。」
「一人一人が戦闘のプロフェッショナルであり戦闘を行えばここに集まってくださった強者である皆様でもどちらかの負傷もしくは死亡の可能性も出てきます。」
「僕たちの最終目的はあくまでも侵略者との対決のために団結することであり。その為に僕たちの戦力を減らすということは極力避けたいということを理解してください。」
「…極端な話協力するために降伏してセンゴクの傘下に下る…ということも考えはしたのですが。」
「現状それは許されないであろうというのがロクスケさんの見解です。」
「降伏したものの僕らを含めた全員が処刑される。というのが最悪のシチュエーションですからね。」
「食料や人質を利用した交渉も無理であろうとのことです。」
「あくまでも、ゲントクをはじめとしたセンゴクの民たちは戦いの上で得られた結果を尊重したいという総意であり…戦いの末であれば結果がどうあれ受け入れてもらえるであろうという話です。」
「つまり僕等には彼らと戦うという手段しか残されてはいません。」
「彼らと戦闘をしその上で彼らにけがを負わせず殺さずそしてこちらもけがを負わず死なずなおかつ目的を達成するためにはどうすればいいか。」
「一見すれば不可能に思えるほど難易度は高いですね。」
「そこで。一計を案じました。」
「…初めに言っておきますがこれは必勝法などという確実性の高い作戦ではありません。」
「あくまでも。」
「困難を承知で取り得る手段の一つであり。…最善であるとも最適であるともいえない策です。」
「その作戦の内容ですが…。」