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前進

「あの…ブランさん…。」

「ふふふ。なんだいメルナ?」


「そろそろ服を着てくれませんか。」

「…そうだね…まだまだ話すべきことがあるね。」


「服を着てください。」

「君たちにとって結婚というのは男女がつがいになって行うものなんだろう?」


「あれ…おかしいな…全然話聞いてくれないな…。」

「我々の場合はそうとは限らない。女性同士で結婚する場合もあるし男性同士でも子供は作れるのさ。」


「えっと…。なにがいいたいんですか?」

「つまりは私とメルナが結婚するということもできるわけだよ。」


「ふ…服を着てください。こっこれは最終警告です。」

「ふふふ。恥ずかしがっているのかい?さあ近くにおいで。」


「こここれ以上は敵対だとみなしますよ!服を!服を着てください!」

「あっはっは。メルナをからかうのは楽しいからつい悪ふざけをしてしまったね。」


そう言うとブランさんはやっと服を着てくれた。


「ふふ。それで?感想は?」

「…感想ですか。えっと。…色んなことを一度に教えてもらったので頭の整理が…。」

「いや。聞きたいのは私の身体を見た感想だよ。」

「ええ?」

「私は…メルナやロクスケとは違うだろう…?気味が悪いかい?不気味かい?…恐ろしいかい?」


「…いえ。確かに私達とは違いますけど…そういう嫌な感情はないですよ。」

「本当に?気を使わなくたっていいんだよ?」


「気を使っているわけではなく…単純にかっこいいデザインですよね?」

「まあ。そもそものコンセプトとして皆おしゃれの為に改造しているわけだしね。」


「だから…びっくりはしましたけど不気味だったり恐ろしいとかはないですよ。」

「そうかい?それじゃあまた脱ごうか?」


「結構です!!!」

「うふふ。初心(うぶ)なんだねそれで1000年も生きていて私よりも強いっていうんだから不思議なものだ。」


「もう!からかわないでくださいよ!」

「あっはっは。どうだい?私も見せたんだからメルナも私に服を脱いだ姿を…」


私は急いでブランさんの部屋から逃げ出した。

…そして自分の部屋に入りすぐに鍵を閉めた。


「…これは。みんなと相談したほうがいいよなあ。」




─────────────────────────────


「というわけらしいんですよ。」

師匠はブランやスカラとかこの現世(ウツシヨ)の住民が新人類とか言う話を聞いてきたらしい。

…まあ世の中色んな奴がいるもんだよなあ。


「ん?師匠ブランが機械だって気付いてなかったのか?師匠はブランの事何度か持ち上げてただろ?」

「えっ。ロクスケさんは気づいていたんですか?」

「あいつ普通の人間よりかなり重いだろ。戦ったら大体わかったが…あいつら機械の技術たけえからもしかして機械混じってんのかなとは思ってたよ。」


「ええ…。なんで教えてくれなかったんですか!」

「さすがに気付いてると思うだろ。あんな重てえの担いで走り回って違和感なかったのかよ…。」

多分俺の倍くらいの重さはあったはずだ。

重いうえに出力上げてあるから素手なのにあんなに強かったんだろうなあいつ。


「えっと…その頃には私も無意識に強化されていましたので…。」

「ほんとに師匠ってよくわかんねえよなあ。」

『魔王』って奴は相当に異質な存在だ。

自分の意志で操作することもできず周囲への影響力もやばい。

その上で身体能力も強化されるっていうんだからめちゃくちゃだよなあ。


「…ロクスケさんには言われたくないですけど…!」

「俺なんかはちょっと腕っぷしが強いだけの小者だよ。」

実際強化された師匠と戦ってまともに勝ったことねえわけだしな。

今このまま襲い掛かったらもしかしたら勝てるかもしれねえけど…。

まあ万全の状態じゃねえ師匠に勝ったとしても意味ねえしな。


「それで?ある程度心の整理はついたのかよ。」

「まだ…。ルミナスさんのことについてはどう整理したらいいのかわからないです…。」

「まあ。しゃあねえわな。もうしばらくは休んでろよ。」

「ロクスケさんは…あんまり気にしてなさそうですね。」


「人なんていつかは必ず死ぬんだから気にしてても仕方ねえだろ。」

「えっと…ルミナスさんの事もそうですけど。スカラさんやブランさんの話を聞いて…私はとってもびっくりしちゃったんですけど…。」

「まあそれにしたって…。まあ俺がいた現世(ウツシヨ)は色んな奴らがいてそれぞれいろんなことが違って寿命が短くてすぐに死んじまうような奴もいたからなあ。」

「…私も早く慣れないといけないですね。」

「いや。別に他人の死に慣れたほうがいいとも思わねえけどな。色んな奴がいてそれぞれ得意なことをやればいいんだよ。無理に変わっていく必要もねえさ。」

「…そういうものですかねえ。」

「さあな。まあ少なくとも俺はそう思って生きてるぜ。」

こんな師匠だからこそスカラとブランも頑張ってるんだろう。

『魔王』の力で逆らえなくはなってるがあんだけ協力してくれてるんだ。あいつらなりに思うところがあって協力してるんだろう。


「私としては早くに戦線復帰したいんですけどねえ。」

「これまでが働きすぎだっただけだろ。もうしばらくは休んでろよ。」

「…やることがなくって暇なので料理ばっかり作っちゃうんですよ。」

「なんだ暇なのか。それじゃ久しぶりに稽古つけてくれよ。こないだのインチキも今なら見切れるかもな。」

まあ問題なく戦えるっていうんなら復帰してもいいだろ。

俺としても師匠と稽古してえしな。


「なるほど。それじゃあ私が勝ったら戦線復帰しますね。」

「ああ。簡単に勝てると思うなよ。そんじゃ場所変えるか。」




─────────────────────────────



ブレイクスルーブレイクスルーワンツーワンツーワンツースリー!

いあいあ!限界突破は楽しいね!

限界っていうのはただ決めただけのものだけどなかなか飛び越えるのって難しいよね!

でもでもそこを超えた先にこそ価値があるんだよ!

むしろそこを超えて初めて価値が生まれるのさ!レッツオーバーロード!

あと少しを乗り越えて乗り越えて乗り越えて乗り越えた先に甘露たる垂涎たる極上のファクターが存在するものさ!

ペコポコぺコポコ!ゴールは何となく見えたけど道中が全く見えない!

暗中模索だね!そうだね楽しいね!

だがしかしですよ!到達点さえ決まっていれば何となくで何とかなるものです!

その場その場を何となく埋めて行け!ふぃーるふぃーるふぃーりんぐ!

ごりごりと計画は進んでるけどこれ本当に間に合うのかな!

いあいあ!そんな弱気になっちゃダメ!負けないで!負けなければ勝つことができるんだから!

そうよね!私は勝つためにここまで頑張ってきたんだから!進まないとね!

これまで犠牲になってきた何人もの人々の為にも!

これからも何人も犠牲になるけどしょうがないよね!私の為なんだもの!

結局のところ進めないというのはブレーキが悪さをしているんだからブレーキなんて壊しちゃったほうがいいに決まってるよね!

どこまでも突き進んで何事をもなしてあれをしてこれをしてやりたいことをやってやりたくないこともたまにやって全部壊して一から始めて道を舗装しなおしてずんずん進むのだ!

多分私の優秀でクレバーな勘ではまた進行スピードは途中で加速するはずだからなー!

それにちゃんと対応するには…にゃっはっは!全然時間たりねー!

でもでもそれでも待ってはくれないみたいだから仕方ないよね!時間は作り出すもの!

今までいろんなものを作り出してきた私だけどとうとう時間を作り出してしまうのか!

タイムクリエイト!あ!今ちょっといいこと思い付いた!

これを組み込むにはあれとあれが足りなくって!ああ!また仕事が増えちゃった!

でもでも私が最初に考えていたよりもすっごく面白いことになりそうだからまあいいか!

いやむしろ最高だよね!ああ!楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい!

前回の更新で2000PV行きました!ブクマいいね評価なども増えてきました!沢山の人に読んでもらえて嬉しいです!ありがとうございます!

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