癒しの手を掴むのは、騎士か?悪魔か?堕天使か?
「猫を治せ」とお嬢様は言う。
目の前には、殺され焼かれた猫。
怯える目の修道服の女は『癒しの手』と呼ばれていた。
「出来ない」と断った女の手を、お嬢様は傷付け、焼いてしまった。
室内には肉の焼ける匂いが、女の絶叫と共に充満している。
暫く気を失っていた女は、炭化し動かない両手のまま、虚ろな目で姿を消した。
お嬢様の騎士である私は、ただ見ているだけであった。
一年後、派遣された地は、女が住んでいた町。そこで、失踪前の女が成してきたものを知る。
それは、町の人々に溢れる笑顔であり、人々の安らぎであった。
私は、『癒しの手』と呼ばれた女の笑顔を知らない。
そんなある日、魔獣が出るという森の中で、女を見つける。
泉の水面に横たわっていた。
眠るように横たわっている。
その横には、銀髪の悪魔と、金髪の堕天使。
堕天使は言う、『浅き男』と…………。
目の前には、殺され焼かれた猫。
怯える目の修道服の女は『癒しの手』と呼ばれていた。
「出来ない」と断った女の手を、お嬢様は傷付け、焼いてしまった。
室内には肉の焼ける匂いが、女の絶叫と共に充満している。
暫く気を失っていた女は、炭化し動かない両手のまま、虚ろな目で姿を消した。
お嬢様の騎士である私は、ただ見ているだけであった。
一年後、派遣された地は、女が住んでいた町。そこで、失踪前の女が成してきたものを知る。
それは、町の人々に溢れる笑顔であり、人々の安らぎであった。
私は、『癒しの手』と呼ばれた女の笑顔を知らない。
そんなある日、魔獣が出るという森の中で、女を見つける。
泉の水面に横たわっていた。
眠るように横たわっている。
その横には、銀髪の悪魔と、金髪の堕天使。
堕天使は言う、『浅き男』と…………。